コラム

「政界失楽園」のイタすぎる結末

2010年03月24日(水)11時00分

 以前のブログで紹介した、ジョン・エドワーズ元上院議員(56)の不倫スキャンダル(『ウッズ顔負け!? 「政界失楽園」米国版』)。どんなオチがつくのかと期待していたら、3月15日、とんでもないニュースが入ってきた。唯一沈黙を保っていたエドワーズの愛人リエル・ハンター(46)が、とうとうメディアに登場したという――しかもシャツ1枚で。

 リエルと言えば、本誌コラムニストの町山智浩さんの言葉を借りれば「林真理子の『アッコちゃんの時代』のアッコちゃんに似た、80年代バブルのミューズ」のような女性。「NYのナイト・シーンでは知らない者のいない存在」だったと言われている。目立ちたがり屋で名声に目がなく、有名人と付き合ったら真っ先にメディアに暴露するタイプだと見られていた彼女が、今回のスキャンダルでは沈黙を貫いているので不思議に思っていた。一体なぜ? 2歳の娘を想う母性が、あのリエルを変えたのか? 

 だが男性誌GQに登場したリエルは、そんな変身説を見事に裏切ってくれた。『ハロー、アメリカ。マイ・ネーム・イズ・リエル・ハンター』と題されたロングインタビューが映し出すリエルという女性は、まさに世間の想像通り。インタビュー中、エドワーズをひたすら「ジョニー」と呼び、出会いから別れまで赤裸々に告白した。ニューヨークで初めて出会ったときに互いに運命を感じ、エドワーズに「You're so hot」と言うとエドワーズが自分の腕の中に飛び込んできた、その日の夜に一夜を共にした、エドワーズの夫婦関係は「有毒」だった、08年7月に不倫関係は終わり婚約もしていない、それでも2人の愛は永遠・・・・・・などなど。

 このオノロケインタビューはさておき、注目を集めたのはむしろリエルの写真。なんと、GQに「プレイボーイ」のモデルさがならのセクシーショットを提供したのだ。写真の中のリエルは、男性用の白シャツ1枚にパールのネックレスだけという姿(周りにはなぜかぬいぐるみ)。これにはもちろん、米メディアではブーイングの嵐が巻き起こった。

 今まで出回っていたリエルの写真より格段にキレイでセクシー、というサプライズがあったものの、当のリエルが自分の写真を見て「セクシーな写真は1枚だけで、あとは『顔写真』だと思ってた」と号泣したと報じられると、メディアはさらに大爆発。パーティーガールだったあなたが、「顔写真」のつもりでシャツ1枚でベッドに寝ただって? 「カモーン!」と、鼻で笑われてしまった。たしかに、GQが公開した写真撮影風景のビデオを見ると、リエルがモデルになりきっている様子が一目で分かるから、なんともイタイ。

 悪役(?)だらけの政界失楽園でこれまで身を隠してきたリエル。だが、登場の仕方を間違ったせいで彼女も観客を完全に敵に回してしまったようだ。そんなリエルには、暴露本の執筆よりも「プレイメイト」への転身をオススメしたい。売れ残っても、きっとジョニーが買ってくれる。


──編集部・小暮聡子


このブログの他の記事も読む

プロフィール

ニューズウィーク日本版編集部

ニューズウィーク日本版は1986年に創刊。世界情勢からビジネス、カルチャーまで、日本メディアにはないワールドワイドな視点でニュースを読み解きます。編集部ブログでは編集部員の声をお届けします。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

デンソー、通期純利益予想を下方修正 米関税や部材高

ビジネス

GEエアロスペース、ボーイング「777X」エンジン

ビジネス

ポーランドと独は欧州経済再生に共同責任、財務相が共

ビジネス

東京株式市場・前引け=大幅反発、米株高や円安で投資
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗り物から「勝手に退出」する客の映像にSNS批判殺到
  • 2
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れるアメリカ」に向き合う「日本の戦略」とは?
  • 3
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 4
    中国政府に転んだ「反逆のアーティスト」艾未未の正体
  • 5
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 6
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」…
  • 7
    エプスタイン文書追加公開...ラトニック商務長官、ケ…
  • 8
    トランプ不信から中国に接近した欧州外交の誤算
  • 9
    世界初、太陽光だけで走る完全自己充電バイク...イタ…
  • 10
    共和党の牙城が崩れた? テキサス州で民主党が数十…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 3
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「副産物」で建設業界のあの問題を解決
  • 4
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 7
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 8
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 9
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 10
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story