パックン(パトリック・ハーラン)
パックンのちょっとマジメな話

これを読んで僕が「統一教会擁護派」か判断してください(パックン)

2022年09月06日(火)17時45分

ただ、国会で議員から聞きたいのは例えば「○○が発覚した団体は税制で宗教法人の優遇を失うことにしよう」とか、「過去に○○があった場合、組織の名称変更は認めないことにしよう」とか、「○○年以内に民事または刑事の裁判で訴追され、敗訴した組織に議員は付き合いを持ってはいけないことにしよう」などという提案。つまり、過去の各論ではなく将来における対策の総論のことだ。

これは被害から目線をそらすものではなく、被害者を減らすためのルール作りだ。過去の過ちを責めるのはほかの場所でできるが、立法は国会でしかできない。そこに力点を置くことが本当に旧統一教会問題に取り掛かるということではないか。

ついでにお伝えしたいが、安倍元首相の国葬についても「ゲキ押し」は全くしていない。国葬をやっても、やらなくても、僕はかまわない。僕は政治理念も安倍さんからは遠いし、会ったことはあるが個人としても関係をもってもいない。

「国葬法」を作ればいいのでは?

僕は、国葬の基準に関してもぜひルールを定めてほしいと言いたかっただけ。憲政史上最長の政権を築いた元総理大臣が暗殺された場合に国葬を行わないことにしても文句はない。ただ、国葬はいつ、誰のために行うものなのか、教えていただきたい。「(W学園(森友・加計)、桜を見る会など)疑惑を抱えたまま亡くなった人の国葬はしない!」といった選別基準だけでもいいから、知りたいのだ。

決定のプロセスに問題があるならば、「国葬は衆参両院の採決によって決定する」などの法律を作ればよいでしょう。その法案の審議も、せっかくなので国会でぜひ行っていただきたい。

以上が僕の言いたかったことだ。さあ、ここでは伝わったかな? この度は配慮が足りなくて失礼しました。今回も足りなくてまた叩かれるかもしれませんが、(鉄も叩かれて強くなるし)それでまた自分の伝え方、考え方を鍛えるチャンスだと思い、真摯に受けとめたいと思います。

あと、レギュラー読者のみなさん、今回のコラムはいつものように「オチ」を付けなくてすみませんね。自分の反省も含めて、まじめな問題に真剣に取り組みたくてオトさないことにしたのだ。

次回はいつも通り、不真面目に行くからよろしくね!

プロフィール
プロフィール

パックン(パトリック・ハーラン)

1970年11月14日生まれ。コロラド州出身。ハーバード大学を卒業したあと来日。1997年、吉田眞とパックンマックンを結成。日米コンビならではのネタで人気を博し、その後、情報番組「ジャスト」、「英語でしゃべらナイト」(NHK)で一躍有名に。「世界番付」(日本テレビ)、「未来世紀ジパング」(テレビ東京)などにレギュラー出演。教育、情報番組などに出演中。2012年から東京工業大学非常勤講師に就任し「コミュニケーションと国際関係」を教えている。その講義をまとめた『ツカむ!話術』(角川新書)のほか、著書多数。近著に『パックン式 お金の育て方』(朝日新聞出版)。

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