日本の輸出企業に「コストの倍増」を迫る、中国の「独自基準」
日本企業は開発や製造への二重投資が必要に
もし中国政府が、貿易のみならず、技術についても独自仕様を推し進めた場合、近い将来、中国で用いられる工業製品とアメリカで用いられる工業製品には互換性がなくなる可能性も否定できない。そうなると、日本など第三国の企業は、中国向けとアメリカ向けでバラバラな開発製造を行う必要が出てくる。
既に日本の部品メーカーは、米中対立によってアメリカ向けと中国向けにサプライチェーンの二重投資を余儀なくされており、今後は設計開発や製造においても二重投資が求められる可能性が出てきた。これはとてつもないコスト増加要因であり、場合によっては米中どちらかの市場を捨てる選択肢が必要となるかもしれない。
かつての日本は、輸出・輸入ともアメリカが最大の取引相手だったが、近年、中国との取引が急増しており、貿易総額ベースでは2007年に、最も重要な輸出についても20年に中国が最大の取引相手となった。東南アジア各国は、中国との関係が密接であり、距離的にも近いことから、中国仕様の技術に生産をシフトする可能性が高い。
日本は、現時点で最大の取引相手である中国や東南アジアとの関係を断つのか、大きな決断を迫られるだろう。

アマゾンに飛びます
2025年9月9日号(9月2日発売)は「豪ワーホリ残酷物語」特集。円安の日本から「出稼ぎ」に行く時代――オーストラリアで搾取される若者のリアル
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
「史上最高値」の株高を、日本は喜んでいいのか? 従来の価値観では全体像を見誤るリスクが 2025.08.29
日米関税交渉、日本は「取りあえずの勝ち」だが...待ち受ける「今後の交渉」の内容とは? 2025.08.06
軍事費5%で「経済の犠牲」は不可避...欧州が「無様な対応」を見せた理由と、中国の動向 2025.07.17
-
経験1年必須/ITコンサル/SE/Sierからコンサルタントへ/外資系プロジェクト有/残業少
株式会社ノースサンド
- 東京都
- 年収500万円~1,600万円
- 正社員
-
外資系メーカー営業「正社員/土日祝休み/年間休日125日」グローバル環境で活躍
株式会社alBee
- 東京都
- 月給26万5,000円~30万円
- 正社員
-
外資系メーカー営業「正社員/土日祝休み/年間休日125日」グローバル環境で活躍
株式会社enrich technology
- 東京都
- 月給26万5,000円~30万円
- 正社員
-
外資系メーカー営業「正社員/土日祝休み/年間休日125日」グローバル環境で活躍
Visionary Japan株式会社
- 東京都
- 月給26万5,000円~30万円
- 正社員