コラム

学校が悲しい物語を課題図書にするのはなぜ?

2021年05月02日(日)11時45分

A:最初に告白しますが、私は『ダンとアン』が大好きです。先生が音読してくれたことが、中学時代の数少ない思い出の1つです。

子供を居心地のいい場所から押し出し、多少不快にさせるような本を読むのには理由があります。そこに魔法が起きるからです。そのような読書によって子供は新しい視点を取り入れ、いくつかのテーマを深く結び付けます。もちろん『ダンとアン』以外にもこれに当てはまる話はありますが、ウィルソン・ロールズの本書は、男の子が犬を飼い、犬が死んでいくだけの話ではありません。忍耐、犠牲、自然界の美と危険、男らしさと感情といった深いテーマを探求しています。

あなたの感想と息子さんの感性について先生に伝えてみてはどうでしょう。そして『ダンとアン』を読むべき理由を説明してもらいましょう。納得できなければ、別の本をお願いしては?

── エイミー・スコット(教師)

©2020 The Slate Group

<本誌2020年12月8日号掲載>

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