米軍がシリア南部基地から撤退完了、暫定政府軍に引き渡し
2025年7月20日、シリア南部アル・タンファ基地を撮影した衛星写真。2026 PLANET LABS PBC/Handout via REUTERS
Phil Stewart Idrees Ali Tala Ramadan
[ワシントン 12日 ロイター] - 米中央軍は12日、シリア南部アル・タンファ基地からの部隊撤退を完了し、シリア暫定政府軍に基地を引き渡したと発表した。
アル・タンファ基地はシリア、ヨルダン、イラクの国境地帯に位置する戦略拠点。2014年から19年にかけて米軍がクルド人主体の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」と連携して過激派組織「イスラム国」(IS)を掃討するために使用していた。
IS壊滅後も米国側は、イランがシリアに影響力を及ぼす動きに対抗するため引き続きこの基地を重視してきたが、24年に旧アサド政権が崩壊すると情勢が変化。新たに生まれたシリア暫定政府がトランプ米政権に接近するとともに、シリア国内でSDFの暫定政府軍との統合を進めたため、米軍の駐留意義が乏しくなった。
米国防総省は昨年、シリア国内の基地の統合計画を打ち出している。
こうした中でシリア国防省は12日、米国当局との調整を経て、暫定政府軍がアル・タンファ基地の支配権を掌握したと説明した。
米中央軍も基地を引き渡したことを確認。その上でクーパー司令官は「米軍はテロリストのネットワークの復活を防ぐためのパートナー主導の取り組みを支援しながら、この地域で発生するあらゆるISの脅威に対応できる態勢を維持している」と付け加えた。
ロイターは11日、2人の関係者の話として、アル・タンファ基地の米軍部隊がヨルダンに移転していると報じた。
トランプ氏は、シリア駐留米軍の撤退を望んでいると繰り返し表明してきた。アル・タンファ基地からの撤退前の時点で、米当局者の推定に基づくシリア駐在部隊の規模は約1000人だった。
事情に詳しい関係者の1人は、アル・タンファ基地からの撤退がより大規模な部隊引き揚げに向けた節目となる可能性があると述べた。





