新START失効なら世界が警戒すべき事態=ロシア前大統領
写真はロシア安全保障会議のメドベージェフ副議長(前大統領)。1月29日、ロシアのモスクワ地方で撮影。メドヴェージェフ事務局提供。REUTERS
[モスクワ 2日 ロイター] - ロシア安全保障会議のメドベージェフ副議長(前大統領)は、米ロ間の「新戦略兵器削減条約(新START)」が置き換わる条約がないまま今月失効した場合、最大の核保有国による核兵器保有に制限がかからない事態を世界は警戒すべきだと述べた。
新STARTは2010年にオバマ元大統領とメドベージェフ前大統領が署名。具体的には、配備可能な戦略核弾頭数を1550発に、地上発射型または潜水艦発射型ミサイルと戦略爆撃機の配備数を700基以下に制限している。
モスクワ郊外の自宅でロイターやタス通信などのインタビューに応じたメドベージェフ氏は、新STARTの失効が「即座に大惨事や核戦争の始まりを意味するとは言わないが、誰もが警戒すべき事態だ」とし、「(終末の)時計は刻々と進み、そのスピードは明らかに速まらざるを得ない」と述べた。
同氏は、軍縮条約は核弾頭数の制限だけでなく、主要核保有国間の意図を検証し、一定の信頼を確保する手段としても極めて重要な役割を果たしていると述べた。
新STARTは今月5日に失効する。ロシア当局は、ミサイルと弾頭の現行制限をもう1年間延長するというプーチン大統領の提案に対し、米国から正式な回答は得られていないとしている。
トランプ米大統領は先月、米紙ニューヨーク・タイムズとのインタビューで、新STARTの「期限が切れたらそれでいい」と述べ、中国を含むより野心的な条約に置き換えたい考えを示した。
現在60歳のメドベージェフ氏は、これまでの人生の大半で米国とソ連またはロシアの間に軍備管理条約が存在し、あるいはその交渉が行われていたとし、「合意があれば信頼があるということだが、合意がなければ信頼が失われたということだ」と語った。
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