米議員、戦争権限決議案提出 「近く」ベネズエラ攻撃とトランプ氏

ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領。2025年12月1日、カラカスで撮影。REUTERS/Leonardo Fernandez Viloria

Patricia Zengerle

［ワシントン　３日　ロイター］ - 米与野党の上院議員グループは３日、議会の承認を伴わないベネズエラへの軍事行動を阻止する決議案を提出した。

トランプ大統領がベネズエラのマドゥロ政権に対する軍事的圧力を強める中、米軍は９月上旬以降、カリブ海と太平洋で麻薬密輸船とされる船舶に対して少なくとも２１回の攻撃を実施し、少なくとも８３人が死亡している。

トランプ氏はベネズエラ領内への攻撃を含む選択肢を検討しており、過去２日間にホワイトハウスで記者団に対し、地上攻撃が「近く」始まると繰り返し述べている。

トランプ氏の発言を受け、民主党のシューマー上院院内総務、ケイン上院議員、シフ上院議員、共和党のポール上院議員は戦争権限に関する決議案を提出したと明らかにした。

議員らは前日、トランプ政権が攻撃を実施した場合に議会の採決を義務付ける決議案を提出するとしていたが、トランプ氏の発言を受けて提出に踏み切ったと説明。

シフ氏は声明で「われわれは法的根拠も議会の承認もないままベネズエラとの戦争に引きずり込まれている。上院は何千人もの米軍人を不必要に危険にさらす違法な戦争を阻止する用意をしなければならない」と述べた。

上院規則により、戦争権限に関する決議案は数日内に採決する必要がある。