ウクライナ反汚職当局、大統領府長官の関係先捜索

写真はウクライナのゼレンスキー大統領と話すイェルマーク長官。キーウで2024年12月撮影。REUTERS/Gleb Garanich

[キーウ ２８日 ロイター] - ウクライナの反汚職当局は２８日、ゼレンスキー大統領の側近で和平交渉の責任者でもあるイェルマーク大統領府長官の関係先を捜索したと発表した。

イェルマーク氏はメッセージアプリ「テレグラム」への投稿で、自宅が捜索を受けていることを明らかにした上で、捜査に全面的に協力していると述べた。

ウクライナ国家汚職対策局（ＮＡＢＵ）と特別汚職対策検察局（ＳＡＰＯ）は共同声明で、「大統領府長官の執務室で捜査を実施している」とし、捜査は承認を得た上で、ある案件の一部として行われていると説明した。

両機関は今月、国営原子力企業エネルゴアトムを巡る１億ドル規模の不正リベート疑惑を受け、大規模な捜査を開始した。イェルマーク氏は容疑者とはされていないものの、野党議員らから解任を求める声が上がっている。今回の捜索により、ゼレンスキー氏と野党勢力との緊張が一層高まる可能性が高い。