ローマ教皇、世界の紛争多発憂慮し平和訴え 初外遊先のトルコで演説
11月26日、バチカンのサン・ピエトロ広場で手を振るローマ教皇レオ14世。 REUTERS/Remo Casilli/File Photo
Joshua McElwee Huseyin Hayatsever
[アンカラ 27日 ロイター] - ローマ教皇レオ14世は27日に訪れたトルコで演説し、世界が「正義と平和を踏みにじる野心と選択」によって不安定化し、異例なほど多くの血なまぐさい紛争に直面していると憂慮するとともに、人類の未来を危険にさらす形で「第3次世界大戦」が各地に分散化して行われていると警告した。
今回は、5月に就任した教皇にとってイタリア以外で初の外国訪問。30日からは中東で最もキリスト教信者が多いレバノンに滞在し、地域の平和と安定を呼びかける見通しだ。
教皇はトルコの政治指導者に、世界は「経済的および軍事的な力の支配的な戦略によって増幅された国際的なレベルでの高度な紛争」を経験していると指摘。エルドアン大統領との会談後には「われわれは決してこれに屈してはならない」と改めて訴えた。
これに先立ちエルドアン大統領は、特に教皇のパレスチナ問題に対する「鋭い見解」を歓迎し、緊張と不確実性に満ちている時代において、今回の訪問が人類のためになることを望むと述べた。
教皇は、世界のキリスト教徒の大半が現在も用いている基本的信仰告白の1つ、ニカイア信条を1700年前に生み出した「第1回ニカイア公会議」が開催されたトルコ北西部イズニクを訪れた。
その後教皇は記者団に、初の外国訪問を世界平和と異なる背景を持つ人々の共生を求める機会にしたかったと語った。





