中国、より支援的な財政・金融政策導入へ＝人民銀顧問

中国人民銀行（中央銀行）顧問で北京大学教授の黄益平氏は１０月２５日、中国当局が減速する経済を支えるため、より景気支援的な金融・財政政策を導入するとの見方を示した。５月７日、北京で撮影（２０２５年　ロイター/Tingshu Wang）

［上海　２５日　ロイター］ - 中国人民銀行（中央銀行）顧問で北京大学教授の黄益平氏は２５日、中国当局が減速する経済を支えるため、より景気支援的な金融・財政政策を導入するとの見方を示した。

中国国家統計局が２０日発表した第３・四半期の国内総生産（ＧＤＰ）は前年同期比４．８％増に鈍化し、１年ぶりの低い伸びとなった。

黄氏は上海で開かれたイベントで、輸出統計を含む高頻度の経済指標は好調だとした一方、「センチメントや信頼感、期待に関連する幾つかの指標ははるかに弱い」と述べた。

マクロ政策、産業政策、改革政策が政府の主要課題だと強調し、２つの提言を行った。

「最もあり得るのは、財政政策と金融政策がより成長を支えるものになることだ」とした。ただ「政策の大幅な拡大は期待できない」とも述べ、政策がやや支援的になるとの見方を示した。

２つ目の提言として、日米を含む他の先進国と比べて低い中央政府の借り入れを強化する可能性にも言及。「中央政府の借り入れを活用したり、拡大したりすることで、より積極的なマクロ経済政策を策定し、家計、企業、金融機関、地方政府のバランスシート修復を図ることもできる」と述べた。