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モンゴル首相解任の国会議決は違法、憲法裁が判断 混乱拡大も

2025年10月23日(木)14時07分

 モンゴルの憲法裁判所は22日、国民大会議(国会)によるザンダンシャタル首相の解任議決について違憲とする判断を下した。ウランバートルで2018年4月撮影(2025年 ロイター/Thomas Peter)

[北京 23日 ロイター] - モンゴルの憲法裁判所は22日、国民大会議(国会)によるザンダンシャタル首相の解任議決について違憲とする判断を下した。ここ数年、汚職や景気低迷に反発が強まっている同国で政治的混乱がさらに拡大する恐れもある。

国会は17日、ザンダンシャタル首相の解任を議決していたが、中国国営メディアが23日報じたところによると、憲法裁は投票に手続き上の不備があったことなどを理由に、解任動議を違法と認定したという。モンゴル国営のモンツァメ通信はこのニュースを伝えていない。

首相解任の議決に対し、フレルスフ大統領は20日に拒否権を行使したと発表していた。

元外相で国会議長も務めたザンダンシャタル氏は今年6月、オヨーンエルデネ前首相が汚職疑惑と市民の抗議活動を受けて辞任した後、第32代首相に就任した。

2027年の次期選挙に向けて、より保守的な経済政策を進めようとしており、汚職対策や累進課税の強化を求める声に抵抗している。

ただ、こうした対立は景気に悪影響となる政策行き詰まりにつながる可能性もあり、生活費危機を悪化させるほか、鉱業以外に経済を多様化する取り組みを遅らせることになると、アナリストは懸念している。

ロイター
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