ニュース速報
ワールド

ジョージ・ワシントン大学が公民権法違反と米政権、ユダヤ系対応巡り

2025年08月13日(水)09時57分

 8月12日、トランプ米政権は、ジョージ・ワシントン大学(GWU)がユダヤ系およびイスラエル系学生・教員に関して連邦公民権法に違反したと判断し、同大学に「即時是正措置」を求めると発表した。写真は米司法省庁舎。2020年12月、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Al Drago)

[ワシントン 12日 ロイター] - トランプ米政権は12日、ジョージ・ワシントン大学(GWU)がユダヤ系およびイスラエル系学生・教員に関して連邦公民権法に違反したと判断し、同大学に「即時是正措置」を求めると発表した。

米司法省は声明で、GWUが昨年4月と5月に親パレスチナ派の抗議デモが起きた際、「ユダヤ系、イスラエル系米国人、イスラエル人の学生や教員にとって敵対的な教育環境であることに意図的に無関心」な態度を取ったとしている。

ディロン司法次官補はエレン・グランバーグ学長に宛てた書簡で、司法省は大学コミュニティーのメンバーがキャンパスでの野営を含む「反ユダヤ主義的で破壊的な抗議活動」に従事していることを確認したとし、これらの活動はユダヤ系やイスラエル系の学生の大学環境へのアクセスを脅かし、拒否することを目的としていると述べた。

GWUの広報担当者シャノン・マクレンドン氏は書簡を精査しているとし、反ユダヤ主義は「われわれのキャンパスや市民的で人道的な社会において絶対に容認できない」と指摘。「われわれは野営の最中も含め、個人や団体の責任を追及するために大学の方針と法律の下で適切な措置を講じてきた」と説明した。

ディロン氏は、司法省が執行手続きを進める意向だとした上で、大学側に自主的な解決合意によって問題を解決する機会を提供していると述べた。書簡によると、大学は8月22日までに「そのような対話に関心があるかどうか」を示す必要がある。

トランプ政権はイスラエルによるパレスチナ自治区ガザでの戦争に対する親パレスチナ派の抗議活動を巡り、連邦政府資金を削減するなど大学に圧力をかけている。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米人権報告書、イスラエルなどへの批判緩和 対立国に

ワールド

豪賃金、第2四半期は前年比+3.4%で変わらず 公

ワールド

インド首相、来月の国連総会に合わせてトランプ氏と会

ビジネス

仏サノフィの高コレステロール薬、在庫不足で中国供給
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が教える「長女症候群」からの抜け出し方
  • 2
    【クイズ】アメリカで最も「盗まれた車種」が判明...気になる1位は?
  • 3
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段の前に立つ女性が取った「驚きの行動」にSNSでは称賛の嵐
  • 4
    産油国イラクで、農家が太陽光発電パネルを続々導入…
  • 5
    【徹底解説】エプスタイン事件とは何なのか?...トラ…
  • 6
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客…
  • 7
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 8
    「古い火力発電所をデータセンターに転換」構想がWin…
  • 9
    トランプ「首都に州兵を投入する!」...ワシントンD.…
  • 10
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 1
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を呼びかけ ライオンのエサに
  • 2
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの母子に遭遇したハイカーが見せた「完璧な対応」映像にネット騒然
  • 3
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大ベビー」の姿にSNS震撼「ほぼ幼児では?」
  • 4
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 5
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医…
  • 6
    【クイズ】次のうち、「軍用機の保有数」で世界トッ…
  • 7
    職場のメンタル不調の9割を占める「適応障害」とは何…
  • 8
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 9
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 10
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中