赤沢氏、日本にもプラスなら投資と説明 トランプ氏「野球の契約金」発言に

8月5日、トランプ米大統領(写真)はCNBCのインタビューで、日米関税交渉で合意した日本による5500億ドル(約80兆円)の投資枠について、「野球選手が受け取る契約金のようなもの」で「われわれが好きなように投資できる資金」と発言した。ペンシルベニア州アレンタウンで3日撮影(2025年 ロイター/Ken Cedeno)
[5日 ロイター] - 訪米中の赤沢亮正経済再生相は5日、日米関税交渉で合意した日本の対米投融資枠5500億ドル(約80兆円)を巡り、トランプ米大統領が「われわれが好きなように投資できる資金」と発言したことについて、「日本にもメリットがある時に米国に投資をするという約束」だと説明する一方、「大統領の思いが当然ながら非常に強く反映されるであろうことは間違いがない」と語った。
赤沢氏は到着した空港で記者団の取材に応じ、「少なくとも日本のメリットにならないことはわれわれは協力できないが、その前提を置いた上で、米国内にどういうサプライチェーンを作り上げるかについて大統領の思いが当然ながら非常に強く反映されるものになるであろうことは間違いない」と話した。
トランプ大統領は5日、CNBCのインタビューで、「野球選手が受け取る契約金のようなもの」と語り、米国が好きなように使えるとの見方を示した。日本側は5500億ドルについて投融資と政府保証の「枠」を設けただけだと説明しており、認識の食い違いが改めて浮き彫りになった。
赤沢氏はトランプ氏の発言ついて、「お互い外交交渉で勝ち取った部分についてどういう表現をされるかというのは色々あると思うが、われわれの理解はそういうことだ」とした。
赤沢氏はワシントンに9日まで滞在する予定で、日米間の合意内容を確認し、日本への自動車関税を15%に引き下げる米大統領令の早期発出を求める考え。
トランプ氏はCNBCのインタビューで、これまで「日本でビジネスをすると逮捕されたが、日本は完全に国を開いた」とも述べた。「誰も可能だとは思わなかったが、米国のコメを受け入れた。さらに重要なことは、米国の車を受け入れた」とし、米自動車大手フォード・モーターのピックアップトラックF150が日本で「大成功するだろう」と語った。