韓国「米と書面での合意ない」、さらなる関税・非関税圧力も警戒

8月1日、韓国の呂翰九通商交渉本部長はトランプ米大統領が同週に発表した両国の貿易合意について、まだ書面による合意はないと明らかにした。平沢港で7月撮影(2025年 ロイター/Kim Hong-Ji)
Jihoon Lee Hyunjoo Jin
[ソウル 1日 ロイター] - 韓国の呂翰九通商交渉本部長は1日、トランプ米大統領が同週に発表した両国の貿易合意について、まだ書面による合意はないと明らかにした。
トランプ氏は7月30日、韓国からの輸入品に15%の関税を課すとし、警告していた25%から引き下げた。ただ、米側はラトニック商務長官による交流サイト(SNS)への投稿以外に詳細はほとんど明らかにしていない。
ワシントンから帰国した呂氏は、時間的な制約のため交渉は口頭で行われたと記者団に述べた。
「今回の交渉で感じたのは、米国の貿易環境が根本的に変化しつつあるということだ。トランプ政権1期目とは全く異なる」とし、「新常態の時代に入りつつある。今回の危機を乗り越えたとはいえ、安心することはできない。なぜなら、いつ関税や非関税措置による圧力に再び直面するか分からないためだ」と述べた。
ホワイトハウスは日本や欧州連合(EU)と貿易合意に達した翌日にファクトシートを公表したが、韓国との合意についてはまだ公表していない。
トランプ氏は韓国が米国に3500億ドルを投資するとし、投資先については自身が選定した「米国が所有し管理する」プロジェクトになると述べた。
呂氏と共に帰国した金正官産業通商資源相は、投資基金の収益構造についてさらなる議論が必要だと述べた。