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午前の日経平均は続落、米景気懸念で一時4万円割れ 押し目買いが支え

2025年08月04日(月)12時00分

 8月4日、前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比664円63銭安の4万0134円97銭と続落した。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Noriyuki Hirata

[東京 4日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比664円63銭安の4万0134円97銭と続落した。米雇用統計など米国の弱い経済指標を受けた米景気への懸念が、投資家心理を冷やした。米株安や為替の円高を嫌気した売りが先行し、日経平均は一時、節目の4万円を2週間ぶりに割り込んだ。一方、下値では押し目買いが入って下げ渋り、売り一巡後は4万円を挟んだ一進一退となった。

日経平均は680円安で寄り付いた後も、一時949円安の3万9850円に下げ幅を拡大した。4万円を下回るのは7月22日以来となる。ドル/円が下落したことが輸出株を中心に嫌気されたほか、米市場で半導体株安となる中、国内の関連株には売りが先行した。金利低下を受け、銀行や保険といった金融株も下げが目立った。 7月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数は予想以上に伸びが鈍化、過去2カ月分の雇用者数も大幅に下方修正され、労働市場の急速な悪化が示唆された。7月ISM製造業景気指数も市場予想を下回り、5カ月連続で節目の50を割りこみ、米景気への懸念が強まった。 一方、4万円を下回る水準では押し目買いが入り、下値を支えた。市場では「まだ確信を伴う売られ方ではない。米景気は堅調といった前提に冷や水を浴びせられたが、本当に米経済が弱いのかを見極めたいムードも投資家にはある」(りそなアセットマネジメントの戸田浩司ファンドマネージャー)との見方が聞かれた。 TOPIXは1.39%安の2907.52ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆4055億9200万円だった。東証33業種では、値上がりはその他製品や不動産、空運など5業種、値下がりは銀行や保険、鉱業など27業種だった。 決算などを手掛かりにした物色は活発で、業績予想の上方修正を発表した山崎製パンやイビデンが大幅高だった。任天堂はしっかり。一方、TDKやヤマハは売られた。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが384銘柄(23%)、値下がりは1186銘柄(73%)、変わらずは52銘柄(3%)だった。

ロイター
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