中国、米大手自動車向けレアアース輸出に一時許可付与=関係者

中国当局が米自動車大手3社のレアアース(希土類)の供給業者に対し、一時的な輸出ライセンスを付与したと、事情に詳しい2人の関係者が明らかにした。写真は、中国江蘇省連雲港の港で、輸出用のレアアースを含む土壌が運搬される様子。2010年10撮影(2025年 ロイター/Stringer)
[北京/ワシントン 6日 ロイター] - 中国当局が米自動車大手3社のレアアース(希土類)の供給業者に対し、一時的な輸出ライセンスを付与したと、事情に詳しい2人の関係者が明らかにした。中国の4月からの輸出制限により供給が滞り、工場が一時停止するなどしていた。混乱緩和が期待されるものの、中国当局がライセンス審査を緩和する姿勢を示しているかどうかは明らかになっていない。
トランプ米大統領は5日、中国の習近平国家主席と電話会談した後、レアアースに関しては「もう問題にはならないだろう」と自身のSNS(交流サイト)に投稿。米中両国の交渉団が近く協議することを明らかにしている。
関係者によると、少なくとも一部のライセンスは6カ月間有効。対象となる品目や数量は不明。今回の措置が、煩雑と指摘されるライセンスの手続きを緩める準備を示唆するかどうかは、直ちに明らかではなかった。関係者の1人によると、ゼネラル・モーターズ(GM)とフォード・モーターのほか、旧米クライスラーを傘下に持つ欧州自動車大手ステランティスのサプライヤーが2日に一部のレアアース輸出許可を取得した。
ステランティスは、効率的な許可手続きを確保すべくサプライヤーと協力し、「大きな混乱なく、当面の生産上の懸念に対処できている」とコメントした。GMとフォードはコメントしなかった。
関係者によると、先週以降、米電機メーカーのサプライヤーなどにも許可が出ているという。