タイ国軍、カンボジアとの国境紛争で「高レベルの作戦」準備

5日、タイ国軍は、カンボジアとの国境紛争で先週死傷者が出たことを受けて声明を発表し、タイの主権に対する侵害に対抗するために「高レベルの作戦」を開始する用意があると表明した。写真は、タイとカンボジアの国境で最近起きた衝突を受け、王党派の活動家がカンボジア大使館前で抗議している様子。6月6日、タイのバンコクで撮影(2025年 ロイター/Chalinee Thirasupa)
[バンコク 6日 ロイター] - タイ国軍は5日、カンボジアとの国境紛争で先週死傷者が出たことを受けて声明を発表し、タイの主権に対する侵害に対抗するために「高レベルの作戦」を開始する用意があると表明した。
カンボジアが国境で軍の態勢を強化している情報があるとし、「懸念すべき事態だ」と指摘した。
タイのペートンタン首相は6日、国家安全保障会議を招集し、「軍はあらゆるシナリオに対応できる態勢を整えている」と強調した。「しかし、いかなる衝突も被害をもたらすため、われわれは平和的な手段を追求する」とも述べた。
5月28日にタイとカンボジアの未画定の国境地帯で小競り合いが発生し、カンボジア兵1人が死亡した。
タイ国軍は「報復が必要となった場合に備え、高レベルの軍事作戦を実行する準備を整えている」と表明した。「国境部隊は双方の損害を防ぐため、情勢を把握した上で慎重かつ冷静に作戦を進めている。しかし同時に、必要なら国家の主権を最大限に守る用意もある」と強調した。