米、国連でプーチン氏に停戦案受け入れ要求 拒否なら交渉撤退も

5月29日、米国は国連安全保障理事会で、米国のウクライナ停戦案が「ロシアにとって最良の結果」になると主張、プーチン・ロシア大統領に受け入れを促した。写真は国連のロゴ。2014年8月、ニューヨークで撮影(2025年 ロイター/Carlo Allegri)
Michelle Nichols
[国連 29日 ロイター] - 米国は29日の国連安全保障理事会で、米国のウクライナ停戦案が「ロシアにとって最良の結果」になると主張、プーチン・ロシア大統領に受け入れを促した。
米国は陸海空での包括的な30日間の停戦受け入れをロシアに求めているが、ロシアは今月16日のウクライナとの直接交渉で、一定の条件が満たされなければ停戦には応じられないと主張した。
米国のケリー副大使代理は「われわれはロシアと協力したいと考えている。この平和構想や経済対策を含めてだ。この紛争に軍事的な解決策は存在しない」とし「現在提示している案はロシアにとって最も良い結果につながる。プーチン大統領はこれを受け入れるべきだ」と述べた。
その上で「ロシアがこの壊滅的な戦争を続けるという誤った決断を下せば、米国は紛争終結に向けた交渉努力から撤退することを検討せざるを得なくなる」と発言。ロシアに追加制裁を課す可能性もあると述べた。
ロシアのネベンジャ国連大使は「ボールはウクライナ側にある。交渉を経て平和を選ぶか、もしくは戦場での敗北という避けがたい結末を迎え、紛争終結のために別の条件を受け入れるかのどちらかだ」と述べた。
これに対し、ウクライナのハヨビシン副国連大使は、ロシアが「戦争をやめる真摯な意思を示していない」とし、各国に対ロシア制裁の強化を求めた。