イランと欧州3カ国、核合意巡り外交協議

イランと、英国、フランス、ドイツの欧州3カ国は16日、トルコ・イスタンブールでイラン核合意を巡って外交協議を開いた。写真は2月撮影のイランのアラグチ外相。(2025年 ロイター/Majid Asgaripour/WANA (West Asia News Agency) via REUTERS)
[16日 ロイター] - イランと、英国、フランス、ドイツの欧州3カ国は16日、トルコ・イスタンブールでイラン核合意を巡って外交協議を開いた。イランと英国の高官が明らかにした。米国が4月にイランとの核協議を開始してから欧州3カ国としては初の協議。
イランのガリババディ外務次官は、イランと欧州3カ国が必要に応じてさらに協議することで合意したとXに投稿。英国のクリスチャン・ターナー氏も、イランと3カ国は再び会合を開くことで合意したとXに記した。
2015年のイラン核合意に関し、米国は第1次トランプ政権下の18年に離脱。トランプ米大統領は16日、イランに対して核問題に関する提案を伝達したと述べ、迅速な対応を求めた。イランの情報筋は、イランはまだ提案を受け取っていないものの「オマーンが受け取っており、間もなく届けられる」と述べた。
欧州3カ国は3月にもイランと協議し、15年のイラン核合意に代わる枠組みについて議論した。ただ、オマーンで11日まで開かれたイランと米国の第4回協議には参加していない。3カ国は、イランとの合意に至らない場合、イランに対する国連の制裁の復活(スナップバック)の可否や時期などに関して米国と調整を試みてきたが、米国の対応が不明確なままで、調整は難航している。
イラン核合意に関する国連決議に基づくと、10月18日に制裁が復活することになる。ロイターが入手した文書や外交筋によると、欧州3カ国は8月までにイランと実質的な合意に達しない場合、制裁を復活する可能性があるという。