米下院、トランプ減税延長案巡り討議開始 共和党内で不協和音も

5月13日、共和党が過半数を占める米連邦議会下院はトランプ大統領の2017年減税の恒久化を盛り込んだ法案について公開討論を開始した。米議会議事堂で2024年4月撮影(2025年 ロイター/Julia Nikhinson)
Bo Erickson David Morgan Richard Cowan
[ワシントン 13日 ロイター] - 共和党が過半数を占める米連邦議会下院は13日、トランプ大統領の2017年減税の恒久化を盛り込んだ法案について公開討論を開始した。
減税を延長すれば債務がさらに膨らむことは必至。議会の超党派合同税制委員会は減税のコストを3兆7200億ドルと見積もっている。
ジェイソン・スミス下院歳入委員会委員長(ミズーリ州選出)は「第2のトランプ好景気に火をつけることができ、国民の生活を向上させることができる」として支持を訴えた。一方、同委員会の民主党トップ、リチャード・ニール議員(マサチューセッツ州選出)は、減税延長は「億万長者を利するだけ」と主張した。
議員らは、多くのグリーンエネルギー構想を中止し、食料と健康に関する低所得者支援プログラムの資格を厳格化することで、減税で失われる歳入を部分的に相殺することを議論している。ただしこれには共和党内でも、有権者の支持離れを招くなどとして慎重な意見もある。
下院の議席数は共和党220・民主党213と差が大きくはないため、減税法案の可決には共和党は結束を維持する必要がある。マイク・ジョンソン下院議長は、26日のメモリアルデーまでの通過を目指す。