ニュース速報
ワールド

欧州で過酷な熱波の確率上昇、温暖化継続で=世界機関

2024年04月22日(月)14時45分

欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」(C3S)と世界気象機関(WMO)は22日、気候変動による気温上昇の持続により、欧州が健康被害が出るレベルの熱波に見舞われる確率が上昇しているとのリポートを発表した。写真は8月25日、イタリアのトリノで撮影(2024年 ロイター/Massimo Pinca)

Kate Abnett

[ブリュッセル 22日 ロイター] - 欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」(C3S)と世界気象機関(WMO)は22日、気候変動による気温上昇の持続により、欧州が健康被害が出るレベルの熱波に見舞われる確率が上昇しているとのリポートを発表した。

リポートは昨年の過酷な気象に言及。7月の熱波では南欧の41%が熱ストレスが「強い」、「非常に強い」、または「過酷」な地域に分類され、これまでで最も広い地域で強い熱ストレスが記録された1日となった。

過酷な熱波は、屋外労働者、高齢者、心臓疾患や糖尿病などの持病のある人に特に危険を及ぼす。

昨年は、スペイン、フランス、イタリア、ギリシャの一部地域で過酷な熱ストレスが生じた日数が最高10日に達し、体感温度は摂氏46度を超えた。熱中症その他の健康被害を防ぐ措置が必要となる水準だ。

リポートによると、過去20年間に欧州における熱波関連死は約

30%増加した。

昨年は世界で統計開始以来最も暑い年となった。異常な熱波の最大の原因は温室効果ガスの排出で、エルニーニョ現象も一因という。

また欧州は、世界の大陸の中で最も急速に温暖化が進んでいる。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ドル建て業務展開のユーロ圏銀行、バッファー積み増し

ワールド

ウクライナ南東部ザポリージャで19人負傷、ロシアが

ワールド

韓国前首相に懲役15年求刑、非常戒厳ほう助で 1月

ワールド

米連邦航空局、アマゾン配送ドローンのネットケーブル
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 3
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後悔しない人生後半のマネープラン
  • 4
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 8
    放置されていた、恐竜の「ゲロ」の化石...そこに眠っ…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    7歳の娘の「スマホの検索履歴」で見つかった「衝撃の…
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 4
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 7
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 10
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中