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スーダン、24時間停戦合意も実効性なく 支援従事者への暴力も
アフリカ北東部スーダンで15日に始まった正規軍と民兵組織「即応支援部隊(RSF)」との軍事衝突は、18日午後6時(1600GMT)、米国などの要請に基づき24時間停戦が正式に発効した。提供画像(2023年 ロイター)
[ハルツーム 18日 ロイター] - アフリカ北東部スーダンで15日に始まった正規軍と民兵組織「即応支援部隊(RSF)」との軍事衝突は、18日午後6時(1600GMT)、米国などの要請に基づき24時間停戦が正式に発効した。しかし、首都ハルツームでは停戦発効直後から激しい銃声が響くなど、合意は瞬く間に破られる結果となった。
アラブ系テレビ局による生中継の背後では激しい銃撃戦の音が聞こえた。現地住民はロイターに対し、銃撃戦はやんでいない上、ナイル川の対岸にあるハルツームの姉妹都市オムドゥルマンで空爆が行われたもようだと述べた。
ハルツームのロイター記者は、停戦発効時刻を過ぎてから戦車の発砲音を聞いた。
正規軍とRSFは、互いに相手が停戦を尊重しなかったと非難する声明を発表。
国連のステファン・デュジャリック報道官はニューヨークでの記者会見で「戦闘停止の兆候がみられるという連絡は受け取っていない」と述べた。
また現地では、支援従事者に対する危険も高まっている。
国連のマーティン・グリフィス事務次長(人道問題担当)兼緊急援助調整官は18日、スーダンで人道援助関係者や施設が標的とされ続けており、支援関係者に対する攻撃や性的暴力の事例が報告されていることを明らかにした。南ダルフール州にある国連援助事務所も17日に略奪を受けたという。
スーダンではこれまでに世界食糧計画の職員3人が死亡したほか、ハルツーム国際空港では国連機が銃撃戦に巻き込まれるなど、支援活動にも深刻な影響が及んでいる。
国際赤十字赤新月社連盟は、首都周辺で人道支援活動を提供することはほぼ不可能と指摘。スーダンの医療システムは崩壊の危機に瀕していると警告した。