ニュース速報

ワールド

米・トルコ首脳、アフガン巡り合意 ロシア製ミサイル問題は未解決

2021年06月18日(金)08時49分

バイデン米大統領(写真右)とトルコのエルドアン大統領(左)は今週の会談で、米軍を中心とするNATO軍のアフガニスタン撤退に伴い、トルコがアフガンの首都カブールの空港の警備で主導的な役割を果たすことで合意した。米国のサリバン大統領補佐官が17日、明らかにした。ブリュッセルで14日撮影。提供写真(2021年 ロイター/Murat Cetinmuhurdar/Presidential Press Office)

[ワシントン 17日 ロイター] - バイデン米大統領とトルコのエルドアン大統領は今週の会談で、米軍を中心とする北大西洋条約機構(NATO)軍のアフガニスタン撤退に伴い、トルコがアフガンの首都カブールの空港の警備で主導的な役割を果たすことで合意した。米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)が17日、明らかにした。

ただ、両首脳はトルコによるロシア製地対空ミサイル「S400」購入を巡る問題の解決には至らなかったという。サリバン氏はこの問題に関する対話は続くとした。

サリバン氏は記者団に対し、両首脳は14日のNATO首脳会議(サミット)で、アフガン問題を協議したと説明。エルドアン氏は空港の警備で米国の支援を求め、バイデン氏は支援提供を約束したという。

サリバン氏は「トルコがハミド・カルザイ国際空港の警備で主導的な役割を果たすという明確なコミットメントが首脳の間で確立され、われわれは現在、そのための実行方法を検討している」と述べた。

カブールの空港の安全確保は、NATO軍撤退後のアフガンにおける外交機関の運営に重要となる。

アフガンの反政府武装勢力タリバンの報道官を務めるスハイル・シャヒーン氏は10日、2020年の米国との和平合意に基づき、トルコはアフガンから軍を撤退させるべきだと述べ、NATO軍が撤退した後、アフガンの首都カブールの空港を警備・運営するというトルコ政府の提案を事実上拒否した。

しかし、サリバン氏は、タリバンのコメントは米国がまとめている「詳細かつ効果的な」安全保障計画を妨げるものではないとの見解を示した。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

基調的な物価上昇率、徐々に高まり 見通し期間後半は

ワールド

米中外相が北京で会談、中国のロシア支援など協議

ワールド

中国全人代常務委、関税法を可決 報復関税など規定

ワールド

エクイノール、LNG取引事業拡大へ 欧州やアジアで
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中