ニュース速報

ワールド

新年度予算案が衆院通過、年度内成立へ 現金給付「考えず」と首相

2021年03月02日(火)17時16分

 衆院予算委員会は2日、一般会計総額106兆6097億円と過去最大の2021年度予算案を与党などの賛成多数で可決した。菅首相、国会で昨年10月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 2日 ロイター] - 2021年度予算案が2日、衆院本会議で与党などの賛成多数で可決した。一般会計総額は106兆6097億円と過去最大。憲法の衆院優越規定により年度内成立が確定した。生活困窮者への現金給付案について菅義偉首相は「考えていない」との立場を維持した。

政府は、20年度予算に残る予備費2.7兆円と21年度当初予算案で計上した予備費5兆円などをあわせ、切れ目ない経済財政運営でコロナ感染対策に備える。

麻生太郎財務相は「感染拡大に万全を期しながら、グリーンやデジタルなどの中期的課題に対応する予算となっている。(成立すれば)直ちに実行していく方向に持っていきたい」と、同日午前の閣議後会見で記者団に語った。

衆院本会議に先立つ予算委では、低所得のひとり親世帯への臨時特別給付金の再給付に前向きとされる丸川珠代五輪担当相が、生活困窮者への給付金の是非を問われ「所管外のことなので私からお答えするのは控えたい」と述べ、審議が一時中断した。

丸川担当相は「個人の考えはあるが(現在は)閣内にいる。内閣の方針に従って仕事に取り組みたい」との考えも述べた。予算委の締めくくり質疑には全閣僚が出席した。

菅首相は「生活困窮者への経済的支援について新たな給付金は考えていない」とし、緊急小口資金の貸付限度額引き上げなどで対応する考えを重ねて強調した。

参院は3、4両日の予算委員会で首相らが出席する基本的質疑を行う。立憲民主などは「コロナ対策としては極めて不十分」として予算案の組み替え動議を提出したが、否決された。

21年度予算案は、コロナ対策として予備費5兆円を計上したほか、社会保障費や防衛費も膨らみ、9年連続で過去最大を更新した。

不足財源を補う新規国債は当初予算額としては過去最大を回避した。ただ、財源調達の多くを短期債に頼った影響で、普通国債残高は21年度末に990.3兆円に達する。景気対策と同時に、財政健全化の取り組みを維持できるかは正念場を迎える。

*本会議で可決したことを追加しました。

(山口貴也)

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ゼレンスキー氏「米の反応を期待」、ロシアがエネ施設

ビジネス

米国株式市場=反落、ソフト企業などハイテクに売り 

ワールド

米軍、アラビア海でイラン無人機撃墜 空母リンカーン

ワールド

イラン、米と核問題限定の二国間協議要求 開催地変更
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗り物から「勝手に退出」する客の映像にSNS批判殺到
  • 3
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れるアメリカ」に向き合う「日本の戦略」とは?
  • 4
    地球の近くで「第2の地球」が発見されたかも! その…
  • 5
    トランプ不信から中国に接近した欧州外交の誤算
  • 6
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 7
    最長45日も潜伏か...世界が警戒する「ニパウイルス」…
  • 8
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 9
    ICE射殺事件で見えたトランプ政権の「ほころび」――ア…
  • 10
    少子高齢化は国防の危機──社会保障を切り捨てるロシ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 4
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 5
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 6
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 7
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 8
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 9
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 10
    パキスタン戦闘機「JF17」に輸出交渉が相次ぐ? 200…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 9
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中