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中国、検疫有害動植物の混入で豪州産大麦の輸入一部一時停止 緊張高まる恐れ

2020年09月03日(木)21時03分

中国は1日、豪州産大麦の輸入を一時停止したと発表した。両国間の緊張が一段と高まる恐れがある。豪マララで2018年8月撮影(2020年 ロイター/DAVID GRAY)

[北京/シドニー 1日 ロイター] - 中国は1日、豪州産大麦の輸入の一部を一時停止したと発表した。両国間の緊張が一段と高まる恐れがある。

中国税関総署(GACC)によると、オーストラリア最大の穀物輸出取扱業者であるCBHグレインが出荷した大麦に検疫有害動植物が混入していた。

これに対しCBHは「中国向けの穀物輸出は衛生面で全ての政府要件を満たしている」とし、混入疑惑を否定。オーストラリア政府と協力して中国の決定に対応していく姿勢を示した。

中国当局は5月、豪州産大麦の価格が不当に安いとして、合計80.5%の不当補助金関税と不当廉売相殺関税を導入。これにより実質的に中国による豪州産大麦の輸入は停止されているため、今回の決定で貿易自体に大きな影響は出ない。

ただ、中国に本拠を置く穀物取扱業者は「豪企業に対する向かい風が強まる兆候」と指摘。オーストラリアの対中輸出を巡る懸念要因となる。

オーストラリアの今年の大麦の生産量は約1060万トンと予想されており、CBHがこの約30%を取り扱う。関税導入前は、中国はオーストラリアが輸出する大麦の最大70%を輸入していた。

中国は先月、オーストラリア産ワインについて、不当廉売の疑いを巡る調査を実施すると発表。 その後、不当補助金を巡る調査にも着手した。オーストラリアは双方について否定している。

*見出しと本文中の「害虫」を「検疫有害動植物」に修正し再送します

ロイター
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