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インドネシア中銀が25bp利上げ、ルピア防衛で トルコ情勢注視
[ジャカルタ 15日 ロイター] - インドネシア中央銀行は15日、政策金利である7日物リバースレポ金利
利上げは5月中旬以降4度目。トルコ金融危機が新興国市場に波及する中、下げ圧力にさらされているルピアを防衛するため利上げに踏み切った。
翌日物預金ファシリティー金利(FASBI)と貸出ファシリティー金利も各4.75%、6.25%に25bp引き上げた。
ロイターが事前に実施した調査で、利上げを予想していたエコノミストは19人中7人だった。利上げ発表を受けてルピアは上昇した。
ルピアは15日、中銀の金利発表前に対ドル
インドネシア中銀のペリー・ワルジヨ総裁は会見で、利上げに踏み切ったのは、国内金融市場の魅力を維持することだと説明した。
予想以上に悪い経済指標が、インドネシア経済に対する懸念に拍車をかけている。10日に発表された第2・四半期の経常赤字は約4年ぶりの高水準。15日発表の7月の貿易収支は、赤字額が市場予想の3倍以上で、5年ぶりの高水準となった。
キャピタル・エコノミクスはリポートで「トルコ危機が収束に向かい始めても、米国債利回りの上昇や、エスカレートする米中貿易戦争によってルピアは下押し圧力を受け続けることが予想される」とし、今回の利上げが現行の利上げサイクルの最後ではないとの見方を示した。
インドネシア政府の高官は14日の緊急閣議後、「基本的にドミノ理論の懸念だ。アルゼンチンに始まり、パキスタン、そしてトルコだ」と述べ、「われわれは神経質であるべきだと信じている」と語った。
<トルコ情勢を注視>
ワルジヨ中銀総裁は会見で、トルコ情勢を注視し続けていると述べた。ただ、インドネシア経済には回復力があるとも述べ、市場の懸念払拭を図った。
中銀は5月中旬から6月末にかけて緊急会合を含む3会合で利上げを決定し、政策金利を100bp引き上げた。7月会合では据え置きを決定していた。
<成長率予想を下方修正>
中銀は15日、金融引き締めが経済成長に打撃を与えることを想定し、今年の成長率予想を5.1─5.5%から5.0─5.4%に引き下げた。第2・四半期の国内総生産(GDP)は前年比5.3%増だった。
金融サービス当局は融資関連規則の緩和を発表した。外貨収入が見込める不動産や観光業向けの融資を拡大し、経済成長の勢いを維持するのが狙い。
ワルジヨ中銀総裁は、さらなる利上げ余地について質問され、将来の決定はデータ次第と答え、中銀のスタンスは引き続きタカ派と述べた。
また、利上げの効果を高めるために、翌日物インデックススワップや金利スワップといった取引を導入して市場の厚みを増す取り組みを強化する方針を示した。
外貨準備のドルを活用してルピア支援介入も実施しているが、外貨準備高は安定を維持するために十分過ぎるほどあると説明した。
Announcement date Rate
15-Aug-2018 5.50
19-Jul-2018 5.25
29-Jun-2018 5.25
30-May-2018 4.75
17-May-2018 4.50
19-Apr-2018 4.25
22-Mar-2018 4.25
15-Feb-2018 4.25
18-Jan-2018 4.25
14-Dec-2017 4.25
16-Nov-2017 4.25
19-Oct-2017 4.25
22-Sep-2017 4.25