ニュース速報

ワールド

銀行システムへのサイバー攻撃、バングラ事件以降続く=SWIFT

2016年12月13日(火)09時52分

 12月12日、銀行間の国際送金網を運営する国際銀行間金融通信協会(SWIFT)の幹部は、2月のバングラデシュ中央銀行に絡む不正送金事件以降も世界の銀行システムに対するサイバー攻撃が続いており、被害が出ていることを明らかにした。写真はワルシャワで2013年2月撮影(2016年 ロイター/Kacper Pempel)

[ロンドン/ボストン 12日 ロイター] - 銀行間の国際送金網を運営する国際銀行間金融通信協会(SWIFT)の幹部は、2月のバングラデシュ中央銀行に絡む不正送金事件以降も世界の銀行システムに対するサイバー攻撃が続いており、被害が出ていることを明らかにした。

ロイターはまた、SWIFTが先月顧客銀行宛てに送った書簡を入手。そのなかでサイバー攻撃について「非常に執念深く、適応力が高く、巧妙。今後も脅威は続く」と警告していた。

SWIFTの顧客向けセキュリティープログラム部門のトップ、スティーブン・ギルダーデール氏はロイターに対し、顧客銀行がこれまで受けた攻撃は「相当数」あり、その5分の1で資金盗難の被害が出ていると明らかにした。

今年2月の事件ではバングラデシュ中銀が保有する米ニューヨーク連邦準備銀行の口座から8100万ドルが盗み出されていた。

SWIFTは顧客宛ての書簡で、ハッカーが銀行システムに不正侵入する手口はより巧妙になっていると指摘。一例として、技術者がテクニカルサポートを提供する際に必要なソフトウエアを使う攻撃の手口を挙げた。

そのうえで、バングラ中銀の事件と同様に、ハッカーが銀行システムに攻撃を仕掛け、SWIFTのネットワークを通じて不正な送金要請を送るケースが「残念ながらまだ続いている」とした。

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

MAGA派グリーン議員、来年1月の辞職表明 トラン

ワールド

アングル:動き出したECB次期執行部人事、多様性欠

ビジネス

米国株式市場=ダウ493ドル高、12月利下げ観測で

ビジネス

NY外為市場=円急伸、財務相が介入示唆 NY連銀総
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワイトカラー」は大量に人余り...変わる日本の職業選択
  • 4
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 5
    中国の新空母「福建」の力は如何ほどか? 空母3隻体…
  • 6
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    ロシアのウクライナ侵攻、「地球規模の被害」を生ん…
  • 9
    「裸同然」と批判も...レギンス注意でジム退館処分、…
  • 10
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 9
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中