ニュース速報

ワールド

米大統領選指名争い、クリントン氏勝利宣言 加州も制する見通し

2016年06月08日(水)19時30分

 6月7日、米大統領選の民主党候補指名争いで、クリントン前国務長官が勝利宣言した。写真はNYでの集会で支持者に手を振るクリントン氏(2016年 ロイター/Lucas Jackson)

[ロサンゼルス/サンタモニカ(米カリフォルニア州) 7日 ロイター] - 米大統領選の民主党候補指名争いで7日、クリントン前国務長官が勝利宣言した。支持者への電子メールで「民主党候補指名を皆で獲得した。史上初めて、女性が米大統領選で主要政党の候補になる」と表明した。

民主党はきょう、6州で予備選・党員集会を実施。CNNとNBCは、大票田のカリフォルニア州では、クリントン氏がサンダース上院議員を制して勝利する見通し、と報じた。およそ3分の2の開票が終了した時点で、クリントン氏の得票率は56%、サンダース氏は43%。

クリントン氏はニュージャージー、ニューメキシコ、サウスダコタ各州で勝利。サンダース氏は、モンタナとノースダコタで勝利した。

<ガラスの天井破った>

AP通信とNBCは6日夜、クリントン氏が大統領選で民主党候補の指名獲得に必要な代議員数を確保したとする集計結果を伝えた。一方、サンダース陣営はメディアによる「性急な判断」として批判した。

クリントン氏は「最も高く、硬いガラスの天井」を突き破ったと宣言。「われわれは今夜、誇りを持って言える。米国には破れないほどに強力な障壁、破れないほど高い天井は存在しないと」「大きな夢を持つ少女たち。あなたは何にでもなれる。大統領でさえも」などと語った。

クリントン氏はまた、ニューヨークのブルックリンで開いたイベントで支持者を前に演説し「節目に到達することができた」と感謝。女性の権利向上運動の長い歴史を踏まえ「先輩諸氏のおかげ」と強調した。

クリントン氏は演説で、サンダース氏の支持者にアピール。所得格差の是正を訴える同氏の運動で、民主党はより強化された、と述べた。

ホワイトハウスは声明を発表し、オバマ大統領がクリントン、サンダース両氏と7日、電話で話したことを明らかにした。大統領は、指名に必要な代議員数を確保したクリントン氏に祝意を伝えたという。サンダース氏の要請により、大統領は9日にサンダース氏と会見する予定。

<サンダース氏「戦い続ける」>

一方、サンダース氏は、民主党候補指名レースからの撤退を拒否。カリフォルニア州で支持者に対して、14日のコロンビア特別区予備選にも参戦し、7月の全国党大会まで戦いを続ける、との姿勢を示した。

「ワシントンDCの予備選での勝利に向けて、戦いを続ける」と表明。「社会的、経済的、人種的、環境的な正義を求めるわれわれの戦いは、(全国大会が開かれる)フィラデルフィアへと続く」と述べた。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米・イランが間接協議、域内情勢のエスカレーション回

ワールド

ベトナム共産党、国家主席にラム公安相指名 国会議長

ワールド

サウジ皇太子と米大統領補佐官、二国間協定やガザ問題

ワールド

ジョージア「スパイ法案」、大統領が拒否権発動
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の「ロイヤル大変貌」が話題に

  • 3

    「裸に安全ピンだけ」の衝撃...マイリー・サイラスの過激衣装にネット騒然

  • 4

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 5

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 6

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 7

    「すごく恥ずかしい...」オリヴィア・ロドリゴ、ライ…

  • 8

    時速160キロで走行...制御失ったテスラが宙を舞い、4…

  • 9

    日本とはどこが違う? 韓国ドラマのオリジナルサウン…

  • 10

    中国の文化人・エリート層が「自由と文化」を求め日…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 3

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 6

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 9

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中