26年度の超長期国債17年ぶり水準に減額、10年債は増額せず=関係筋
写真は円紙幣。都内の貨幣博物館で2024年7月撮影。 REUTERS/Issei Kato
[東京 24日 ロイター] - 財務省は、市中向けに新規発行する超長期国債の2026年度発行額を17兆円程度と、当初比7兆円程度減らす方向で調整に入った。投資家の需要減衰を踏まえ、17年ぶりの低水準とする。長期金利の指標となる10年債の増額も見送り、市中利回りの急騰に対処する。複数の関係筋が明らかにした。
超長期債の年度発行額が20兆円を下回るのは、10年度当初の19.2兆円以来。規模としては、09年度当初に計画した14.6兆円以来の水準となる。
計画策定に先立つ市場参加者との協議では、30年債の優先的な減額を求める声が多かった。
一方、超長期ゾーン全体の需給を不安視する声も根強く、20年債と40年債を減額候補に加える。超長期すべての年限債を現状から月1000億円(40年債は隔月)の減額とする案が出ている。
今年度は急ピッチな金利上昇に見舞われ、年度途中での計画変更を迫られた。25年度当初の超長期債発行額は24.6兆円としていたが、6月の見直しで当初比3.2兆円減の21.4兆円に改めた。
26年度の国債発行計画では、6月の修正計画から超長期債をさらに4兆円減額し、需給環境を改善したい考え。
10年債の年度発行額については31.2兆円(月2.6兆円)とする現行計画を維持する。
利付年限債のうち、2年債は6月の計画修正と25年度補正予算時にそれぞれ1000億円、5年債は補正時に1000億円増額しており、修正後の月次発行額を据え置く。





