FRB当局者、来年利下げは1回が中心 幅広く意見分裂=金利・経済見通し
写真は11月14日、米ワシントンの連邦準備理事会(FRB)本部で撮影。REUTERS/Elizabeth Frantz
[10日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が10日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で公表した金利・経済見通しによると、政策担当者は来年に25ベーシスポイント(bp)の利下げを1回実施する可能性が高いと予想しており、9月時点の予想中央値から変わらなかった。
大半の政策担当者が来年利下げを実施する必要があるとの考えを示した一方で、利下げ幅を巡って意見が大きく分かれた。また、多くのメンバーが利下げを支持しないとしたほか、3人が利上げを想定している。
ただ、政策担当者19人のうち、来年1回の利下げを予想したのはわずか4人にとどまり、別の4人は2回の利下げ、さらに別の4人は2回以上の利下げが行われると予想した。残り7人は、来年は利下げを実施すべきでないとの見方を示し、このうち3人は来年末の金利が現行水準よりも上昇するとの見方を示した。
26年末の政策金利は2.1─3.9%と予測。中立金利予想の中央値は3%と従来から変わらなかった。
26年末時点の失業率見通しは4.4%と、9月時点から横ばいとなった。
個人消費支出(PCE)価格指数は、25年末で2.9%、26年末には2.4%に低下すると予想。
FRBが重視するインフレ指標であるコアPCE価格指数は、25年末で3.0%、26年末には2.5%に低下するとの見通しを示した。
この日のFOMCでは25bpの利下げが実施された。しかし、いわゆる「ドット・チャート」の歴史上前例のない動きとして、6人の政策担当者はこれすら支持しておらず、今年末の適切な金利水準は3.9%だとした。
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