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日経平均は3日続伸、5万円回復 米利下げ期待などが支え

2025年11月27日(木)16時14分

東京証券取引所で2024年12月撮影。REUTERS/Kim Kyung-Hoon

Hiroko Hamada

[東京 27日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日続伸し、前営業日比608円03銭高の5万0167円10銭で取引を終えた。終値ベースでは17日以来7営業日ぶりに5万円台を回復した。米利下げ期待の継続で前日の米国株が上昇した流れを引き継ぎ、東京市場でもハイテク株を中心に堅調な展開となった。日経平均は節目の5万円台を回復したが、買いが一巡した後はもみ合いが続いた。

日経平均は前営業日比309円高でスタートした後も上げ幅を拡大し、一時763円高の5万0322円14銭まで上昇した。指数寄与度の大きいハイテク株が堅調で、相場を押し上げた。後場に入ってからは一進一退の展開となり、5万0100円―5万0200円を軸に、小動きが継続した。セクター別では、電気機器や非鉄金属がしっかり。朝方は銀行も高かったが、次第に小幅安に転じた。

日銀の野口旭審議委員はこの日、大分県金融経済懇談会後の記者会見で、政策調整について「非常に注意深く適切に、遅すぎず早すぎずやらなければならない状況に入っている」と述べた。ただ、特段のサプライズはなかったとの見方が聞かれ、株式相場の反応は限定的だった。

市場では「AI(人工知能)相場は続いているものの、足元では銘柄の選別が進んできている」(楽天証券経済研究所のシニアマーケットアナリスト・土信田雅之氏)との声が聞かれた。AI関連がまとめて物色される局面は終わり、「競争力や業績などを見極めた売り買いが続きそうだ」(土信田氏)という。

一方、テクニカル面では目先の日経平均が5万0100円台に位置する25日移動平均線を明確に上抜けられるかが焦点になるとの指摘もあった。25日線を上抜けられれば、再び5万2000円台に向けて上方向を試す可能性があるという。

TOPIXは0.39%高の3368.57ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.39%高の1734.58ポイントだった。プライム市場の売買代金は4兆9659億7400万円だった。東証33業種では、電気機器、非鉄金属、鉱業など19業種が値上がり。医薬品、精密機器、石油・石炭製品など14業種は値下がりした。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.52%高の695.05ポイントと、続伸した。

きょうグロース市場に新規上場したHUMAN MADEは公開価格を9.9%上回る3440円で初値を付け、3840円まで上昇。3545円で取引を終えた。

個別では、指数寄与度の大きいアドバンテスト、ソフトバンクグループ、東京エレクトロンが堅調。モルガン・スタンレーMUFG証券が目標株価を引き上げたレゾナック・ホールディングスは8%超の大幅高となった。一方、エーザイや三菱マテリアルは軟調、アサヒグループホールディングスは小幅安だった。

プライム市場の騰落数は、値上がり969銘柄(60%)に対し、値下がりが566銘柄(35%)、変わらずが68銘柄(4%)だった。

  終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 50167.1 608.03 49868.79 49,865.17─50,3

22.14

TOPIX 3368.57 13.07 3367.22 3,365.26─3,381

.74

プライム指数 1734.58 6.76 1734.96 1,732.87─1,741

.32

スタンダード指数 1505.91 15 1496.62 1,496.38─1,506

.17

グロース指数 909.71 13.83 897.83 897.22─910.19

グロース250指数 695.05 10.38 685.98 685.45─695.59

東証出来高(万株) 190186 東証売買代金(億円) 49659.74  

ロイター
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