アングル:FRB次期議長最有力候補にハセット氏浮上、利下げ志向によるドル安懸念も
ホワイトハウス国家経済会議(NEC)のハセット委員長(左)とトランプ米大統領。9月、ワシントンのホワイトハウスで撮影。REUTERS/Brian Snyder
Saqib Iqbal Ahmed
[ニューヨーク 26日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)の次期議長としてホワイトハウス国家経済会議(NEC)のハセット委員長が最有力候補に浮上した。これを受けた米国債市場の動きは落ち着いているように見えるが、その裏では「ハセット議長」が実現した場合に同氏の利下げ志向によってドルが弱くなるのではないかとの懸念もくすぶっている。
ブルームバーグは25日、トランプ大統領の周辺ではハセット氏がFRB次期議長に最も近いとみられていると報道。予測市場プラットフォームのポリマーケットが示す次期議長就任確率でハセット氏は18ポイント上がって53%となり、2位のウォラー理事の22%、3位のウォーシュ理事の16%を引き離した。
元FRBシニアエコノミストであるハセット氏はトランプ氏と親密な関係にあるとされ、トランプ氏と同様により迅速な利下げが望ましいと考えている。
FRBの金融政策見通しを敏感に反映する米国債の短期ゾーン利回りは、ハセット氏の就任確率が切り上がるとともに一時低下したが、すぐ元に戻った。
ただフィデリティ・インターナショナルの債券戦略部門で首席ポートフォリオマネジャーを務めるマイク・リデル氏は、ハセット氏が次期FRB議長に指名されれば、複数回の利下げが検討課題として再浮上し、ドルにとって弱気材料になるとの見方を示した。
それでもリデル氏によると、既にハセット氏が有力候補の1人と認識されていて、ここ数週間で米国債利回りがかなり下がっていたため、市場の反応は限定的だったという。
<独立性は維持か>
今のところ投資家の間では、誰が次の議長になってもFRBの独立が損なわれる可能性は小さいとの見方が広がっている。
たとえ政権が国債増発による調達コスト削減のために利下げを望んだとしても、そうした方針を物価安定というFRBの使命より優先させると考える向きは乏しい。
またB・ライリー・ウエルスのチーフマーケットストラテジスト、アート・ホーガン氏は「FRB議長が(1人で)政策金利を決めるわけではなく、議長は(連邦公開市場)委員会の議論を導き、12人のメンバーが投票する(という仕組みを)市場は理解していると思う」と述べた。
その上で非常にハト派的な議長が任期を通じて金融政策をより緩和的な方向に動かせると考えたくなるが、現実にはそうならないと付け加えた。
ファセットのトム・グラフ最高投資責任者(CIO)は、ハセット氏は確かに過去の議長や同じ次期議長候補のウォラー理事に比べれば独立性が低いと見なされ、ドルに対するリスクを生むとともに、米国債イールドカーブのスティープ化につながってもおかしくないと分析する。
しかしグラフ氏は、ハセット氏が現在のパウエル議長よりも利下げに積極的だとしても、伝統的な経済学を身に付けた人物であるという側面が、そうした懸念を払しょくする役目を果たすとも予想する。
ハセット氏は9月、FRBの「ゆっくりかつ着実な」利下げ方針への支持を表明。CBSテレビの番組「フェイス・ザ・ネーション」では、FRBの金融政策はトランプ氏を含めた政治的影響から完全に独立する必要があるとの考えを示した。
ベイリー・ギフォードのグローバル債券責任者を務めるサリー・グリーグ氏は、ハセット氏が議長になったとしても、トランプ氏がFRBを支配するという話は大げさ過ぎると指摘。ハセット氏が連邦公開市場委員会全体をトランプ氏が望むほどハト派に傾けるのは難しいだろうし、ハセット氏自身も人々が予想するほどハト派的に行動しないかもしれないと付け加えた。
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