ギニアビサウで軍幹部が権力掌握と発表、クーデターか
11月26日、ギニアビサウのビサウで演説する、軍のンチャマ報道官。動画より抜粋。Televisao da Guine-Bissau/Reuters TV/via REUTERS
[ビサウ 26日 ロイター] - 西アフリカ・ギニアビサウの軍幹部は26日、権力を掌握したと発表した。クーデターが起きた可能性がある。同国では23日に大統領選が実施され、結果発表が27日に予定されていた。
報道官が国営テレビで読み上げた声明で、軍将校らはエンバロ大統領を追放し、選挙手続きを停止し、国境を封鎖したとし、夜間外出禁止令を発令すると述べた。
その直後、エンバロ氏はフランス24TVに対し、「職を追われた」と語った。
将校らは声明で、「秩序回復のための高等軍司令部」を結成したとし、当面ギニアビサウを指揮すると述べた。権力掌握は「一部の国内政治家」と「国内外の有名な麻薬王」らが企てた不安定化計画と、選挙結果を操作しようとする動きを受けた措置だとしている。
エンバロ氏の身柄を拘束したかどうかは明らかにしていない。2人の治安筋がロイターに語ったところによると、エンバロ氏は陸軍参謀総長の事務所で拘束されているという。
ギニアビサウはセネガルとギニアの間に位置する沿岸の小国で、欧州に密輸される麻薬の中継地として知られる。
目撃者によると、軍の発表前には選挙管理委員会本部や大統領府、内務省付近で銃声が鳴り響いた。
ギニアビサウでは、ポルトガルから独立した1974年からエンバロ氏が大統領に就任した2020年までの間に、少なくとも9回のクーデターおよびクーデター未遂が起きている。
大統領選を巡っては23日の投票に至るまで、野党側がエンバロ大統領の任期がすでに過ぎていると主張するなど、緊迫した状況が続いていた。





