米9月中古住宅販売、1.2％増の410万戸 住宅金利低下が追い風

米フロリダ州マイアミの住宅に立つ「売り出し中」の看板。2025年4月16日撮影。REUTERS/Marco Bello/File Photo

［ワシントン　２０日　ロイター］ - 全米リアルター協会（ＮＡＲ）が２０日に発表した１０月の米中古住宅販売戸数（季節調整済み）は年率換算で前月比１．２％増の４１０万戸となった。住宅ローン金利の低下を受け買い手が増加したことが背景にあるとみられる。ただ、失業率の上昇と住宅価格の高騰は引き続き住宅市場の制約となっている。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は４０８万戸。前年同月比では１．７％増加した。

ＮＡＲのチーフエコノミスト、ローレンス・ユン氏は「政府機関の一部閉鎖にもかかわらず、住宅購入者が住宅ローン金利低下を利用したことから増加した」と述べた。

中古住宅在庫は前年同月比１０．９％増の１５２万戸。増加したものの、新型コロナウイルスの感染拡大前の水準はなお下回っている。

中古住宅価格の中央値は前年同月比２．１％上昇の４１万５２００ドル。

１０月の販売ペースに基づくと、在庫を消化するのにかかる期間は４．４カ月。前年同月は４．１カ月だった。

販売全体に占める初めての住宅購入者の比率は３２％。前年同月は２７％だった。エコノミストは健全な住宅市場の維持には４０％程度が必要としている。ＮＡＲの推定によると、初めての住宅購入者の年齢中央値は４０歳。１９８０年代では２０代後半だったという。

現金のみによる販売の割合は２９％で、前年同月の２７％から増加した。差し押さえ物件を含む不良債権売却は取引全体の２％と、前年と同水準だった。