午後3時のドルは147円前半へ小幅上昇、買い一巡後は動き鈍る

8月8日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅高の147円前半で取引されている。写真は1ドル紙幣。2021年11月撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)
Shinji Kitamura
[東京 8日 ロイター] -
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅高の147円前半で取引されている。日本の連休や夏季休暇を前に序盤は実需を中心に買いが先行したが、一巡後は様子見ムードが強まった。
ドルは朝方の146円後半から、特段の手掛かりがない中でじりじりと上昇。午後には147.40円付近まで上値を切り上げた。実需が休暇前にドルの手当てに動いたほか、短期筋の間でも「衝撃的な米雇用統計の後にドル安がそれほど進展せず、いったん売りを手仕舞いする向きが少なくない」(大手銀トレーダー)という。
ドルは雇用統計後、今週5日かけて150円後半から146円半ばまで約4.3円下落したが、その後は147円前後で下げ渋り、きょうもほぼ底ばいの動きが続いた。
市場では、来週発表の米消費者物価指数(CPI)や小売売上高など、関心の高い経済指標に注目が集まっているが、金利先物市場が織り込む9月の利下げ確率が9割超に達する中で、「指標が堅調でも利下げ期待は後退しにくい」(みずほ証券チーフ為替ストラテジストの⼭本雅⽂氏)との見方が優勢。ドルの急速な切り返しは期待しづらいという。
<FRB理事にミランCEA委員長、ドル安限定的>
トランプ米大統領は7日、ミラン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を空席とな る連邦準備理事会(FRB)理事に指名すると発表した。任期は2026年1月末まで。 トランプ氏はミラン氏の任期終了まで、正式な後任者の選定を継続するとしている。
ドル高是正に関する論文を執筆したことにあるミラン氏の指名を受けて、前日海外で は一時ドルが下落したが、東京市場でその流れは続かなかった。
「思惑として売りがもっと強まってもおかしくない話題だが、意外に下げは限られた。参加者のポジションがすでに売りへ傾いていることを示しているのかもしれない」(ふくおかフィナンシャルグループのチーフストラテジスト、佐々木融氏)との声が出ていた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 147.39/147.44 1.1640/1.1642 171.61/171.62
午前9時現在 146.79/146.84 1.1675/1.1678 171.43/171.44
NY午後5時 147.10/147.15 1.1664/1.1668 171.62/171.68