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三井物産、4─6月期の純利益3割減 前年の資産売却の反動

2025年08月01日(金)14時58分

 8月1日、三井物産が発表した2025年4─6月期連結業績(国際会計基準)は、純利益が前年同期比30.6%減の1916億円だった。2016年5月、都内で撮影(2024年 ロイター/Toru Hanai)

Kentaro Okasaka

[東京 1日 ロイター] - 三井物産が1日に発表した2025年4─6月期連結業績(国際会計基準)は、純利益が前年同期比30.6%減の1916億円だった。前年同期に発電事業の売却益を計上した反動などを主因に落ち込んだ。通期見通しに対する進捗率は25%。

26年3月期通期の連結純利益予想は前年比14.5%減の7700億円のまま据え置いた。アナリスト11人の予想平均7820億円を下回った。

重田哲也CFO(最高財務責任者)は、期初の段階では米関税の影響などを念頭に保守的な予想を出したものの、第1・四半期(4-6月)では「関税は業績の下押し要因にはなっていない」と説明。為替も業績の追い風になっていることを踏まえ、第2・四半期(7-9月)に改めて業績予想を作成するとし「業績の上振れは今の状況として期待しているし、しっかり収益機会を捉えていきたい」と語った。

同社は、北米での自動車などモビリティー事業を基礎収益力拡大の重点項目に掲げている。重田氏は「関税影響でもし新車販売が落ち込んでも、メンテナンスやサービスなどの収益が拡大するし、新車が売れない分、中古車市場が活性化する。関税コスト増のマイナスが周辺領域への分散の中で解消される可能性も見えてきている」と述べた。

また、自社の時価総額について問われ「まだまだこんなものじゃない、もっと高く評価いただけないものかということで努力している。PER(株価収益率)も日本の平均や欧米の市場と比べても相当見劣りすると思っている」と話し、収益基盤の盤石化や株主還元、自社株買いの実行で向上を図っていく考えを示した。

四半期業績と通期見通しは以下の通り。

項目 四半期実績 前年比 通期予想(今回) 前年比 従来予想

期間 4─6月 - 25年4月─26年3月 - -

収益 32999 △14.1 - - -

- - -

税前利益 2342

△32.6

純利益 1916 △30.6 7700 △14.5 7700

配当 - - 115.00(無) - -

※単位:売上高・利益は億円、配当は円、前年比は%、△はマイナス、「有無」は配当の修正の有無

ロイター
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