年内利下げの可能性、選択肢から外れず=フィラデルフィア連銀総裁

米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は6日、非常に不確実な経済情勢の中、年内の利下げの可能性が残っているとの認識を示した。2023年8月撮影(2025年 ロイター/Ann Saphir)
Michael S. Derby
[6日 ロイター] - 米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は6日、非常に不確実な経済情勢の中、年内の利下げの可能性が残っているとの認識を示した。同時に、政策当局が政策決定に用いる経済データの質に対する懸念も示した。
ハーカー氏は5日に行ったロイターとのインタビューで、利下げについて「可能性はある。決して選択肢から外すことはない」と指摘。「インフレ率が高進していないように見えても、失業率が上昇している兆候があれば、年内に1回か複数回の利下げを行うことは間違いなく考えられるが、現時点では断言は難しい」との見方を示した。
また、政策立案者が一般的によりどころとしているデータの質に対する懸念が一段と高まっていると言及。政府発表のものも含めデータは「良くない。改善する気配もない」とし、信頼できるデータがなければ、適切な政策判断が困難になるとの懸念を示した。
ハーカー氏は今月末に退任を控える。