米ステーブルコイン大手サークル、上場初日に株価高騰 終値168%高

6月5日、ステーブルコイン「USDC」を発行する米サークル・インターネットの株価が、上場初日となった同日にニューヨーク証券取引所で高騰し、暗号資産(仮想通貨)企業の上場増加期待が広がっている。写真はサークルのロゴ。NY証取で5日撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)
[5日 ロイター] - ステーブルコイン「USDC」を発行する米サークル・インターネットの株価が、上場初日となった5日のニューヨーク証券取引所で高騰し、暗号資産(仮想通貨)企業の上場増加期待が広がっている。
サークルは4日に新規株式公開(IPO)を実施。総額10億5000万ドルを調達し、公開価格は仮条件の1株当たり27─28ドルを上回る31ドルだった。
5日の株価の初値は69ドルで、時価総額は180億ドル弱。その後103.75ドルまで跳ね上がった後、終値でも83.23ドルと、公開価格から168%前後の上昇を記録した。
こうしたサークルの成功は、今後の上場を視野に入れている他の暗号資産企業にとって心強い材料だ。トランプ政権が暗号資産についてより緩やかな規制体系を採用しようとしていることも追い風になっている。
ルネッサンス・キャピタルのシニアストラテジスト、マット・ケネディ氏は、暗号資産企業の上場が増えれば増えるほど、そうした企業の上場ハードルは下がっていくと指摘。「ディールの数だけでなく、暗号資産のエコシステム全般にわたる多様な公開市場がそろうことが大事だ」と付け加えた。
法律事務所シチェンツィア・ロス・フェレンス・カーメルのパートナー、ロス・カーメル氏は、関連規則が再定義されて明確化されるのに伴って、暗号資産関連のIPOが相次ぐだろうと予想した。
サード・ブリッジのアナリスト、ジェイコブ・ズラー氏は「公開市場は暗号資産が消えることはないという意見を受け入れている」と述べた。