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ブラックロック、経営陣報酬案を承認 フィンク氏は関税政策を楽観視

2025年05月16日(金)10時56分

 5月15日、世界的な資産運用会社ブラックロックは、ラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)らへの役員報酬について、株主総会で67%の投資家が賛成したと発表した。ニューヨークで2023年4月撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)

Ross Kerber Niket Nishant

[15日 ロイター] - 世界的な資産運用会社ブラックロックは15日、ラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)らへの役員報酬について、株主総会で67%の投資家が賛成したと発表した。

議決権行使助言会社のインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)は、フィンク氏を含む経営陣の報酬に反対票を投じるよう推奨していた。フィンク氏の昨年の報酬は3080万ドル。今年は経営陣への報酬額は小幅増加が提案されていた。

ISSが報酬の決め方が明確ではないなどとブラックロックを非難した23年は、役員報酬案への賛成が59%にとどまっていた。ただ、S&P総合500企業の平均支持率が約90%であることと比べると、今回の結果はなお低い水準と言える。

一方、フィンク氏は総会で、トランプ米大統領の関税政策について「市場は部分的に回復している。投資家は楽観的でありたいと思っているが、まだかなりの不安と不確実性がある」と指摘。ただ、「金融危機以来のショックとは異なる。システミックリスクはない。パンデミックもない。私たちの金融システムは安全で健全だ」と述べた。

ブラックロックも国内保守派からの圧力を受け、ESG(環境・社会・統治)の取り組みを後退させたが、フィンク氏はあくまで顧客の意向を反映させることを目指すとし、「われわれは炭化水素と自然エネルギーの両方において最大の投資家となっている」と述べた。

ロイター
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