ニュース速報
ビジネス

CATL、香港上場で少なくとも40億ドル調達へ 今年世界最大

2025年05月12日(月)14時17分

5月12日に提出された目論見書によると、中国の車載電池大手、寧徳時代新能源科技(CATL)は、香港での新規株式公開(IPO)で少なくとも310億1000万香港ドル(約39億9000万ドル)の調達を目指している。寧徳市で撮影(2025年 ロイター/Kevin Krolicki)

Scott Murdoch

[12日 ロイター] - 12日に提出された目論見書によると、中国の車載電池大手、寧徳時代新能源科技(CATL)は、香港での新規株式公開(IPO)で少なくとも310億1000万香港ドル(約39億9000万ドル)の調達を目指している。

公開株数は1億1790万株で、応募価格は最高で1株当たり263香港ドル。公開株数の調整オプションやグリーンシューオプションが行使されれば、調達額は約53億ドルに拡大する可能性があるという。

CATLの深セン上場株はきょう3.6%上昇し、6週間ぶりの高値に達した。中国の優良株指数であるCSI300指数の0.9%上昇を上回った。

ディールロジックのデータによると、CATLの40億ドルの調達は今年これまでで世界最大のIPOとなり、3月に東京で行われたJX金属を上回ることになる。

香港では、美的集団が昨年46億ドルを調達して以来、最大の規模となる。

目論見書によると、シノペックとクウェート投資庁を筆頭とする20超のコーナーストーン投資家が、約26億2000万ドル相当の購入を申し込んだ。

プライシングは13─16日に実施され、最終的な価格設定は19日かそれ以前に発表される予定。取引開始は20日。

IPO価格が1株当たり263香港ドルの場合、9日の深セン上場株の終値に対して若干のディスカウントとなる。

IPOは機関投資家向けが1億0910万株、香港の個人投資家向けが880万株。

CATLは、調達した資金の約90%にあたる約276億香港ドルを、BMW、ステランティス、フォルクスワーゲンなどの自動車メーカー向けに欧州で電池を生産する計画の一環であるハンガリー工場の建設に充てるとしている。

目論見書によると、米国のオンショア投資家は香港IPOでCATL株を購入することはできない。ただ、これら投資家の多くはオフショア口座も保有しているため、参加は可能となる。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

テスラ取締役会、マスクCEOの新たな報酬案を特別委

ワールド

米、「対テロ非協力国」にキューバ指定 前政権の決定

ワールド

USMCA見直し、前倒しなら貿易政策クリアに=メキ

ワールド

中国主催のイベントに台湾と外交関係持つ2カ国が参加
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:2029年 火星の旅
特集:2029年 火星の旅
2025年5月20日号(5/13発売)

トランプが「2029年の火星に到着」を宣言。アメリカが「赤い惑星」に自給自足型の都市を築く日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因は農薬と地下水か?【最新研究】
  • 3
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」にネット騒然
  • 4
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映…
  • 5
    あなたの下駄箱にも? 「高額転売」されている「一見…
  • 6
    トランプ「薬価引き下げ」大統領令でも、なぜか製薬…
  • 7
    「がっかり」「私なら別れる」...マラソン大会で恋人…
  • 8
    「奇妙すぎる」「何のため?」ミステリーサークルに…
  • 9
    トランプは勝ったつもりでいるが...米ウ鉱物資源協定…
  • 10
    「出直し」韓国大統領選で、与党の候補者選びが大分…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 4
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因…
  • 5
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 6
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映…
  • 7
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」に…
  • 8
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王…
  • 9
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
  • 10
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 6
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 8
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 10
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中