NY外為市場=ドル上昇、FRBは利下げ見送り

ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対し上昇。(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ニューヨーク 7日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対し上昇。米連邦準備理事会(FRB)は7日までに開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場の予想通り利下げを見送った。
FRBは声明で、経済は全体として「引き続き堅調なペースで拡大している」とした上で、「経済見通しを巡る不確実性は一段と高まった」と指摘。「FRBは二重の使命に対するリスクに注意を払っており、失業率とインフレ率の上昇のリスクが高まっていると判断した」と述べた。パウエルFRB議長も記者会見で、不確実性を踏まえ、予防的な行動をする状況ではないと語った。
ステート・ストリートのシニアグローバルマーケットストラテジスト、マービン・ロー氏は、FRBがインフレや雇用情勢に関する見解を変更も弱めもせず、「市場の多くが予想していたより幾分タカ派的だった」と指摘。「FRBが動く必要があるとデータが示すか、貿易問題を巡り何らかの明確さを得られるまで、長期の据え置き期間になると想定している」と述べた。
終盤の取引で、ドル/円は1%高の143.84円。4営業日ぶりの上昇となった。
ドル/スイスフランは、0.09%高の0.82210フラン。
関税を巡っては、トランプ大統領は7日、計145%の対中関税の撤回にはオープンではないと言明した。米中は週末、両国間の貿易摩擦を巡り今週末にスイスで高官協議を行う見通し。
ユーロ/ドルは0.44%安の1.131650ドル。4営業日ぶり反落となる。
ポンド/ドルは0.52%安の1.3310ドル。イングランド銀行(英中央銀行、BOE)は8日の金融政策委員会(MPC)で、政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げると予想されている。
中国人民元は対米ドルで0.22%安の1ドル=7.227元。中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝総裁は7日、銀行の預金準備率を50ベーシスポイント(bp)引き下げると表明した。今年初の引き下げとなる。
ドル/円 NY終値 143.82/143.83
始値 143.25
高値 143.99
安値 142.92
ユーロ/ドル NY終値 1.1299/1.1301
始値 1.1365
高値 1.1372
安値 1.1293