最新記事
ウクライナ情勢

ロシア艦船用レーダーシステム「ザスロン」に、ウクライナが初の攻撃成功...ドローン突入の瞬間映像

Ukraine Destroys Rare Russian Naval Radar-on-Wheels: Video

2025年5月10日(土)19時35分
イザベル・バンブルーゲン
ロシア統合型レーダーシステムにドローン攻撃

ドローンを操縦するウクライナ軍兵士(2022年11月) EYEPRESS via Reuters

<最大300キロ先の標的を検知し、同時に200の対象を追尾できるロシアの統合型レーダーシステム「ザスロン」が攻撃を受けたのは今回が初めてだという>

ロシア軍がトラックで輸送していた艦船用の高性能レーダーシステムが、ウクライナ軍のドローン攻撃によって破壊されたと、ウクライナ軍のドローン部隊が発表した。同部隊はこの攻撃の様子を撮影した動画を公開したが、そこにはドローンがトラックの後方から突撃し、爆発を起こす瞬間が捉えられている。

■【動画】ロシア海軍の戦力に大打撃...貴重な高性能レーダーが、ウクライナの「ドローン突撃で爆発」する瞬間映像

動画はウクライナ軍が、もともとミグ31迎撃戦闘機用に開発された「ザスロン」レーダーの海軍版を攻撃した様子を捉えたものとされている。ロシア軍が保有する艦船の中でも、海軍版ザスロン・レーダーを搭載している艦船の数はごく一部しかない。今回の攻撃が事実であれば、ウクライナとの間で続く戦争で既に大きな損失を被っているロシア海軍にとって、さらに大きな打撃となる。

2022年2月に始まった今回の戦争だが、ロシア軍のザスロン・レーダーが攻撃を受けたのは初めてのことだという。

動画を公開したのはウクライナ軍の中でドローン戦争に特化した無人システム部隊の第413独立無人システム大隊「レイド」だ。同大隊はザスロンについて、最大300キロメートルの距離から標的を検知し、同時に最大200の対象を追尾することができる「ユニークな艦載型レーダー基地」と説明している。

試写会
『おばあちゃんと僕の約束』トークイベント付き特別試写会 5組10名様ご招待
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

マスク氏、政治献金削減へ テスラCEOあと5年継続

ワールド

中国、WHOに今後5年間で5億ドル追加拠出へ 米に

ワールド

トランプ氏「対応を検討中」、EU・英の対ロシア追加

ワールド

米国務長官、シリア制裁解除を擁護 「暫定政権に崩壊
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:関税の歴史学
特集:関税の歴史学
2025年5月27日号(5/20発売)

アメリカ史が語る「関税と恐慌」の連鎖反応。歴史の教訓にトランプと世界が学ぶとき

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    コストコが「あの商品」に販売制限...消費者が殺到した理由とは?
  • 3
    【クイズ】世界で1番「太陽光発電」を導入している国は?
  • 4
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 5
    【裏切りの結婚式前夜】ハワイにひとりで飛んだ花嫁.…
  • 6
    「空腹」こそが「未来の医療」になる時代へ...「ファ…
  • 7
    中ロが触手を伸ばす米領アリューシャン列島で「次の…
  • 8
    小売最大手ウォルマートの「関税値上げ」表明にトラ…
  • 9
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山…
  • 10
    トランプは日本を簡単な交渉相手だと思っているが...…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」する映像が拡散
  • 4
    中ロが触手を伸ばす米領アリューシャン列島で「次の…
  • 5
    「運動音痴の夫」を笑う面白動画のはずが...映像内に…
  • 6
    コストコが「あの商品」に販売制限...消費者が殺到し…
  • 7
    【クイズ】世界で1番「太陽光発電」を導入している国…
  • 8
    ヤクザ専門ライターが50代でピアノを始めた結果...習…
  • 9
    トランプ「薬価引き下げ」大統領令でも、なぜか製薬…
  • 10
    サメによる「攻撃」増加の原因は「インフルエンサー…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山…
  • 5
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 6
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 7
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 8
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 9
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 10
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中