<中国が発表し日本の報道が広く伝えた「日本の再軍備を許さない」…ロシア外務省の関連4文書では確認できなかった>

2026年7月25日、日本の複数の報道機関が、中国の王毅外相とロシアのセルゲイ・ラブロフ外相が「日本の再軍備を許さない」との考えで一致したと報じた。

だが、報道の実態を見ると、中露よりも日本の報道機関の報道が多かったという奇妙な非対称性が現れた。そもそも、この会談に主目的は日本に関することではなかった。

YouTubeで見つけた奇妙な現象

会談が開かれたのは前日の2026年7月24日、キルギスのチョルポン・アタだ。上海協力機構(SCO、中国とロシアが主導する地域協力機構)の加盟国外相理事会に合わせて行われた二国間会談だった。

調べたところ次の3点がわかった。ロシア外務省が公表した関連する4文書の本文には、日本への言及が1件もなかった。両外相が対日論点で合意したことを示す文言は、中国側の発表にも見当たらない。

また、中国国営メディアのなかで動画で最大のリーチを持っているCGTN(China Global Television Network、中国中央広播電視総台の国際発信部門)は、YouTubeでこの会談をほとんど扱っていなかった。

YouTube全体で会談を扱った動画として確認できたのは10本で、最多でも約1万回の再生にとどまる。日本への言及を確認できたのは日本発の3本だけで、発信元のはずの中国国営系の4本には言及がなかった。中露では報じられなかった対日批判を日本語圏で広く可視化したのは日本の報道だった。

あらかじめ申しあげておくと、本稿では、ウェブとYouTubeを中心とした公開情報に基づいているため、他のメディアなどでは異なる傾向が出ている可能性もある。もし、実は中露も積極的に日本の再軍備を批判、拡散していたという情報をお持ちの方がいたら、お知らせいただければ幸いである。

日本の再軍備への批判の露出と拡散
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