アルツハイマー病に関連する遺伝子変異を持っている人にとって、日頃の睡眠時間はこれまで考えられていた以上に重要な意味を持つかもしれない。遺伝子と睡眠習慣が互いに影響し合い、症状が現れる何年も前から脳の変化を左右している可能性があることが、新たな研究結果で示された。
オーストラリアのエディスコーワン大学の研究チームは、「アクアポリン4(AQP4)」と呼ばれる遺伝子に注目した。この遺伝子は脳内の水分移動を調節するもので、睡眠中に脳の老廃物を排出するシステム(一般に「グリンパティックシステム」と呼ばれる)で重要な役割を担っている。
このシステムは、アルツハイマー病の原因とされるアミロイドβなどのタンパク質の除去に寄与していると考えられている。老廃物の排出システムは睡眠中に最も活発になるため、睡眠の質が将来の認知症リスクに影響を与えるかどうかに、近年注目が高まっている。
認知症と認知機能障害を専門とする医師のジョン・ショウォルターは、睡眠とアルツハイマー病の生物学的なつながりを支持する一人だ。
「睡眠と、アルツハイマー病を含むあらゆる原因による認知機能障害との間に強い結びつきがあることは、すでに分かっている」とショウォルターは述べる。「たとえば、閉塞性睡眠時無呼吸症候群はあらゆる原因による認知症のリスクを34%高め、不眠症はリスクを13〜53%も高めるという報告がある」
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