ニュース速報
ビジネス

英賃上げ率3%、21年以来の低水準に=ブライトマイン調査

2025年02月19日(水)10時58分

英人事データ企業ブライトマインが19日発表した調査によると、英国の今年1月までの3カ月間の賃上げ率(中央値)は3%となり、2021年以来の低水準となった。写真は2024年7月、ロンドンで撮影(2025年 ロイター/Hollie Adams)

[ロンドン 19日 ロイター] - 英人事データ企業ブライトマインが19日発表した調査によると、英国の今年1月までの3カ月間の賃上げ率(中央値)は3%となり、2021年以来の低水準となった。昨年12月までの3カ月間は3.3%だったが、経済的圧力にさらされている雇用主が賃上げをより押さえ込もうとしているのを示した。

ブライトマインは、雇用主の社会保障負担増が今後数カ月先の賃金決定にさらに影響を及ぼす可能性があるとも指摘した。

雇用主は、英国の最低賃金が7%弱引き上げられる今年4月以降に雇用主の社会保障負担を引き上げる政府の計画により、雇用と賃金の伸びが抑えられると指摘した。

英国家統計局によると、英国の賃金上昇率は2024年終盤に加速。一方、イングランド銀行(中央銀行)は景気低迷が労働市場に重くのしかかる中で、賃金上昇率が近いうちに鈍化すると予想している。

また、ブライトマインの調査によると24年の離職率は前年比でほぼ横ばいだったものの、雇用主の3分の1超は離職率が高過ぎると懸念している。

ブライトマインのシーラ・アットウッド氏は「離職率は安定化したものの、給与支給額が停滞し、仕事量やキャリアアップに対する懸念が続いていることが重なり、25年後半には退職者が増加する可能性がある」とし、「雇用主は不本意な離職を避けるため、コスト管理と競争力のある水準の給与支給、その他の雇用維持策のバランスを取る必要があるかもしれない」との見解を示した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米肥満薬開発メッツェラ、ファイザーの100億ドル買

ワールド

米最高裁、「フードスタンプ」全額支給命令を一時差し

ワールド

アングル:国連気候会議30年、地球温暖化対策は道半

ワールド

ポートランド州兵派遣は違法、米連邦地裁が判断 政権
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216cmの男性」、前の席の女性が取った「まさかの行動」に称賛の声
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 6
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 7
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 8
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 9
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 10
    「非人間的な人形」...数十回の整形手術を公表し、「…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 9
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 10
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつか…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中