ニュース速報
ビジネス

ヘッジファンド、テスラや金融株取得 トランプラリーに先立ち

2024年11月15日(金)11時17分

 11月14日、米大統領選で共和党のトランプ前大統領が勝利して株価が上昇した「トランプラリー」に先立ち、ヘッジファンドのブリッジウォーター・アソシエイツ、コアチュー・マネジメント、D1キャピタル・パートナーズが2024年第3・四半期に金融株の保有を上積みしていたことが各社の有価証券報告書で明らかになった。6日、ニューヨーク証券取引所で撮影(2024年 ロイター/Andrew Kelly)

Carolina Mandl

[ニューヨーク 14日 ロイター] - 米大統領選で共和党のトランプ前大統領が勝利して株価が上昇した「トランプラリー」に先立ち、ヘッジファンドが2024年第3・四半期に金融株や電気自動車(EV)大手テスラ、刑務所運営会社株などの保有を増やしていたことが有価証券報告書で明らかになった。

トランプ氏の勝利を受け、銀行業界への規制が緩和されるとの期待感が銀行株を押し上げた。米大型銀行を対象としたKBW銀行株指数は今年9月末から約17%上昇し、大統領選があった今月5日以降も12%弱上げた。

ブリッジウォーター・アソシエイツは金融大手のゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、ウェルズ・ファーゴ、BNY(旧バンク・オブ・ニューヨーク・メロン)、シティグループの保有を増やした。ドルベースで保有が最大だったのはウェルズ・ファーゴで、9月末時点で7960万ドル相当に達した。ただ、これらの株を10月以降も保有していたかどうかは分かっていない。

D1キャピタル・パートナーズはバンク・オブ・アメリカ株を1億7490万ドル相当購入した。

コアチュー・マネジメントは米投資ファンドのKKRの株式を270万株(3億5500万ドル相当)、米プライベートエクイティ(PE)企業のブラックストーンを19万5969株(約3000万ドル相当)それぞれ新たに購入した。一方、メタ・プラットフォームズと半導体大手エヌビディアの保有株を大幅に減らした。

一部のファンドはトランプ氏との親密な関係が追い風になるとみられるテスラ株を購入。サード・ポイントは新たに40万株、バイキング・グローバルは43万6272株を取得。コアチューは保有数を36.4%増やして220万株とした。

ディスカバリー・キャピタル・マネジメントは刑務所運営会社ゲオ・グループの株式を新たに3億8710万株取得。ゲオはトランプ氏の不法移民対策強化で需要が高まるとの期待から、選挙以降84%超急騰している。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国、今後5年間で財政政策を強化=新華社

ワールド

インド・カシミール地方の警察署で爆発、9人死亡・2

ワールド

トランプ大統領、来週にもBBCを提訴 恣意的編集巡

ビジネス

訂正-カンザスシティー連銀総裁、12月FOMCでも
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    「不衛生すぎる」...「ありえない服装」でスタバ休憩…
  • 5
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 6
    『トイ・ストーリー4』は「無かったコト」に?...新…
  • 7
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 8
    文化の「魔改造」が得意な日本人は、外国人問題を乗…
  • 9
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 10
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 10
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中