ニュース速報
ビジネス

訂正:英GDP、5月は予想上回る0.4%増 8月利下げ確率低下

2024年07月12日(金)08時14分

 7月11日、英国立統計局(ONS)が11日発表した5月のGDPは前月比0.4%増となり、伸び率は住宅建設の拡大を受けて4月の変わらず(訂正)から加速したほか、市場予想の0.2%を上回った。写真はロンドンで4月撮影(2024年 ロイター/Maja Smiejkowska)*英文の訂正により4月の伸び率を「0.2%」から「変わらず」に修正します。

Andy Bruce

[11日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が11日発表した5月の国内総生産(GDP)は前月比0.4%増となり、伸び率は住宅建設の拡大を受けて4月の変わらず(訂正)から加速したほか、市場予想の0.2%を上回った。

サービス業、製造業、建設業の全てが成長。建設は1.9%増となった。

予想を上回るGDPは8月1日に英中央銀行が利下げするとの見方に疑念を投げ掛け、11日の先物市場で3週間後の利下げ確率は50%弱と前日の50%強から低下した。

労働党の新政権は主要7カ国(G7)で最も高い経済成長を持続的に達成することを目標に掲げており、キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、アシュレー・ウェブ氏は「政権が恩恵を受ける可能性がある」と話す。

英国経済は今年に入ってから1.5%成長しており、コロナ禍からの回復期を除けば、2017年初頭以来最も成長した5カ月間となった。

ゴールドマン・サックスは11日、24年の成長率予想を1.1%から1.2%に引き上げた。

それでも、長期的な見通しは依然として弱く、経済規模は19年後半のコロナ禍前の水準を2.7%上回るにとどまる。

最新の四半期データによると、コロナ禍以降でこれより悪いのはドイツのみだ。

3─5月の経済成長率は0.9%と、市場予想の0.7%を上回り、2022年1月までの3カ月間以来の高い伸びとなった。

ONSは「5月の経済は力強く成長し、全ての主要セクターで増加した。多くの小売・卸売業者は4月の低迷から立ち直った」とした。

会計士協会ICAEWの経済ディレクター、スレン・シル氏は「今回のGDPは8月利下げの可能性を低下させるかもしれない」と述べた。

ONSの別のデータによると、貴金属を除く英国全体の貿易赤字は5月が32億ポンド(41億ドル)と、4月の47億ポンドから縮小した。

一方、欧州連合(EU)への財(モノ)輸出は、ブレグジットに伴う税関検査が導入された22年1月以降で最低となり、1990年代後半と同水準になっている。

*英文の訂正により、1段落目と写真キャプションの4月の伸び率を「0.2%」から「変わらず」に修正します。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

「現実とは思えない」、専門職ビザ規制に怒りや失望 

ワールド

米高度専門職ビザの新手数料は1回限り、既存ビザは対

ビジネス

イタリア財政赤字、今年3%下回る可能性 税収増加で

ビジネス

フィッチ、イタリア格付け「BBB+」に引き上げ、財
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分かった驚きの中身
  • 2
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 3
    【動画あり】トランプがチャールズ英国王の目の前で「不敬行為」? ネットでは非難轟轟、真相は?
  • 4
    筋肉はマシンでは育たない...器械に頼らぬ者だけがた…
  • 5
    「ミイラはエジプト」はもう古い?...「世界最古のミ…
  • 6
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 7
    【クイズ】21年連続...世界で1番「ビールの消費量」…
  • 8
    トランプに悪気はない? 英キャサリン妃への振る舞い…
  • 9
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ…
  • 10
    「より良い明日」の実現に向けて、スモークレスな世…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分かった驚きの中身
  • 3
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の物体」にSNS大爆笑、「深海魚」説に「カニ」説も?
  • 4
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 5
    【動画あり】トランプがチャールズ英国王の目の前で…
  • 6
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 7
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ…
  • 8
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 9
    筋肉はマシンでは育たない...器械に頼らぬ者だけがた…
  • 10
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 6
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 9
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 10
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中