ニュース速報
ビジネス

TOPIX定期入れ替え実施へ、銘柄1200程度に絞り込み 初回26年10月

2024年06月19日(水)23時51分

 6月19日、日本取引所グループのJPX総研は19日、TOPIX(東証株価指数)の一段の見直しを進めると発表した。写真は都内で2020年10月撮影(2024年 ロイター/Issei Kato)

Noriyuki Hirata

[東京 19日 ロイター] - 日本取引所グループのJPX総研は19日、TOPIX(東証株価指数)の一段の見直しを進めると発表した。これまでプライム市場の上場銘柄が対象だったが、スタンダードやグロースにも対象を拡大し、浮動株時価総額や売買代金回転率など流動性に基づいて銘柄の定期入れ替えを実施する。これにより、構成銘柄は25年1月見込みの1700から1200程度になる見通し。

初回の定期入れ替えは2026年10月。初回入れ替え時に継続採用されない銘柄は移行措置銘柄として四半期ごと8段階でウエートを低減し、28年7月にゼロとする。2回目の定期入れ替えは28年10月とし、以後は毎年10月最終営業日に定期入れ替えを行う。基準日は8月最終営業日とする。

今後は年間売買代⾦回転率で0.2以上を構成銘柄に追加する際の基準とし、既存の構成銘柄については0.14以上を継続の基準とする。浮動株時価総額の累積比率の観点からは、追加基準を上位96%以内、継続基準を同97%以内とする。

TOPIXの見直し第一弾として、22年10月末から25年1月末まで、四半期ごとに10段階で構成比率の低減を進めており、構成銘柄数は今年4月時点の2100超が25年1月に1700程度に減る見通し。新たな見直しによって、28年にはさらに1200程度に減る。

一方、TOPIXに選定されない銘柄を対象に、一定の流動性のある銘柄で構成する「TOPIX Next-tier」の算出を26年10月に開始する。

8月18日まで意見を募集し、9月末をめどにルールを公表する。

ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストは「方向性としては歓迎するが、投資家としては500社以下程度に絞り込んでほしいところだ」との受け止めを示す。

流動性の基準などはまだ緩いとし「収益性や成長性の観点からの基準も、今後の検討の余地があるだろう。今回の見直しが完成形でないことを願う」と話している。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米上院通過の税制・歳出法案、戦略石油備蓄の補充予算

ビジネス

物言う株主、世界的な不確実性に直面し上半期の要求件

ワールド

情報BOX:日米関税交渉の経緯、協議重ねても合意見

ワールド

豪小売売上高、5月は前月比0.2%増 予想下回る
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた発見の瞬間とは
  • 2
    ワニに襲われ女性が死亡...カヌー転覆後に水中へ引きずり込まれる
  • 3
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。2位は「身を乗り出す」。では、1位は?
  • 4
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 5
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 6
    世紀の派手婚も、ベゾスにとっては普通の家庭がスニ…
  • 7
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 8
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 9
    あり?なし? 夫の目の前で共演者と...スカーレット…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 1
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門家が語る戦略爆撃機の「内側」と「実力」
  • 4
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた…
  • 5
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 6
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 7
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 8
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 9
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 10
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 8
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中