米WTI、対ブレントでディスカウント幅拡大 米輸出増加の見通しで
2022年4月12日、英国ハットフィールドのガソリンスタンドで撮影。REUTERS/Peter Cziborra
Georgina McCartney Siddharth Cavale
[ヒューストン/ニューヨーク 18日 ロイター] - 米国産標準油種(WTI)の北海ブレント油に対するディスカウント(割安)幅が18日、一時1バレル当たり12.05ドルと、2015年3月以来11年ぶりの水準に拡大した。中東の石油インフラに対する攻撃でブレント油価格が上昇する一方、 米国では原油供給が増加し輸出急増の土台が整っているためだ。
シグナル・マリタイムのアナリスト、ジョルジオス・サケラリウ氏によると、メキシコ湾岸から欧州に向けて最大70万バレルの原油を運ぶタンカーの運賃は、中東で戦争が勃発する前の436万ドルから、18日には約600万ドルに跳ね上がった。それでもWTIとブレント油の価格差は輸送コストを相殺できるほど広いため、トレーダーにとって裁定取引の機会は残っているという。
同氏は、WTIとブレント油のスプレッドが拡大したため、メキシコ湾からの原油出荷が増えたのを確認しており、今後数日間で欧州向け原油を積み込むためのタンカーがさらに米国に向かうだろうと述べた。
イランと湾岸諸国でエネルギー施設の攻撃が相次いだため、ブレント油は18日に3.8%急騰したが、WTIの上昇は0.1%にとどまった。
スパルタ・コモディティーズのアナリスト、ニール・クロスビー氏は「何にも増してインフラ攻撃がブレント油一段高の主因になるだろう。こうしたことはブレント油のWTIに対する価格差に反映されがちだ」とし、裁定取引上は「WTIが極めて割安に見える」と述べた。
同氏は、WTIとブレント油のスプレッドを踏まえれば、米原油の輸出向け荷積みは今後数週間で増える可能性が高いとの見方を示した。
国際エネルギー機関(IEA)加盟国は油価抑制のために石油備蓄4億バレルの協調放出で合意し、米国は1億7200万バレルを放出する予定。ボルテクサの上級アナリスト、ロヒット・ラトッド氏は、これがWTI価格を圧迫していると指摘した。





