ニュース速報
ビジネス

シンガポールGDP、第1四半期は前年比2.7%増 1年半ぶり高い伸び

2024年05月23日(木)11時53分

5月23日、シンガポール政府が発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)改定値は、前年比2.7%増となり、先月発表された速報値と一致した。シンガポールで2020年12月撮影(2024年 ロイター/Edgar Su)

Xinghui Kok

[シンガポール 23日 ロイター] - シンガポール政府が23日発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)改定値は前年比2.7%増と、1年半ぶりの高い伸びとなった。

先月発表された速報値と一致。ロイターがまとめたエコノミスト予想の2.5%増を上回った。

伸び率は2022年第3・四半期(4.1%)以来の高水準。

シンガポール金融管理局(MAS、中央銀行)の経済政策グループ副マネジングディレクター、エドワード・ロビンソン氏は統計発表後、現在の金融政策設定は適切だとの認識を示した。

MASは先月、金融政策の現行維持を決めた。次回の政策見直しは7月に予定されている。

OCBCのエコノミスト、セレナ・リン氏は政策が年内据え置かれると予想。「(MASは)第4・四半期のコアインフレ鈍化を待っている」と指摘した。

GDPは季節調整済みの前期比では0.1%増加し、速報値と一致した。

貿易省は2024年のGDP伸び率予測を1.0─3.0%に据え置いた。製造業と貿易関連部門の緩やかな回復が見込まれるとした。

OCBCのリン氏は、今回のデータを踏まえ、24年のGDP伸び率は2%をわずかに上回る見通しだと述べた。

23年の成長率は1.1%で、22年の3.8%から低下した。

非石油輸出は減少しており、4月は前年比9.3%減、3月は同20.8%減となった。

貿易省はサプライチェーン(供給網)やコモディティー(商品)市場を混乱させる地政学的緊張、世界的な金融状況の引き締まり、政策サイクルが先進国から乖離(かいり)することに伴う新興国市場のボラティリティーなど複数のリスクを指摘した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏がアジア歴訪開始、タイ・カンボジア和平調

ワールド

中国で「台湾光復」記念式典、共産党幹部が統一訴え

ビジネス

注目企業の決算やFOMCなど材料目白押し=今週の米

ビジネス

米FRB、「ストレステスト」改正案承認 透明性向上
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 3
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水の支配」の日本で起こっていること
  • 4
    シンガポール、南シナ海の防衛強化へ自国建造の多任…
  • 5
    「信じられない...」レストランで泣いている女性の元…
  • 6
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 7
    メーガン妃の「お尻」に手を伸ばすヘンリー王子、注…
  • 8
    「宇宙人の乗り物」が太陽系内に...? Xデーは10月2…
  • 9
    アメリカの現状に「重なりすぎて怖い」...映画『ワン…
  • 10
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 4
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 5
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 6
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 7
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 8
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 9
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 10
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 9
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中